中長期目標
中長期目標とは

 中長期目標は、今後10年から15年の近い将来の栃木県立博物館のあるべき姿を県民の方々にお示しするもので、栃木県立博物館基本構想を基本としながらも、博物館運営の理念及び博物館が果たすべき使命を明確にして、その理念や使命を達成するための重点施策、活動目標を示したものです。

理 念

Ⅰ 県民の視点にたち、県民とともに創る博物館

 知識社会における県民需要に応えるため、広く県民からの意見を求め、県民の要望を取り込みながら活動を展開するとともに様々な場面において博物館活動への県民の参加や協力を呼びかけ、計画の達成状況については評価点検をまじえ、 「県民の視点に立ち、県民とともに創る博物館」を目指します。

使 命

Ⅰ 人々に開かれた博物館

 博物館資料情報や普及教育事業、展示活動などを積極的に展開するとともに、県民が博物 館の諸活動に主体的に参加できる場を設け、県民と一体となって本県の教育や文化の向上・ 発展に寄与できるよう、人々に開かれた博物館を目指します。

Ⅱ 次世代に伝える博物館

 栃木県の優れた歴史や文化、誇れる自然を次世代に伝えるため、本県の歴史や文化、自然 に関する資料を収集保存し、 調査研究するとともに、 次世代を担う青少年の育成に寄与する 博物館を目指します。

Ⅲ 新しい価値を創造する博物館

 県民及び県内外の博物館、研究機関、教育施設、研究団体と連携、対話しながら学術的調 査研究を進め、新しい知識や概念を提示するとともに、 文化財保護や自然環境保全など社会 的要請が強い課題について、研究機能と教育機能を併せ持つ機関ならではの創造的な活動を 展開する博物館を目指します。

施策と事業

Ⅰ 栃木県の中核的博物館としての機能の充実

 栃木県の中核的な博物館として機能を充実させ、他の博物館・資料館等と連携協力を推進することで、 栃木県全体の文化の向上 ・ 発展に寄与し、 県民に対してより高度なサービスを提供していきます。

  • 栃木県の人文・自然分野を総合的に扱う博物館としてその機能を充実させ、県民に対してより高度なサービスを提供します。
  • 県内の博物館・資料館等との連携協力を推進し、県全体の文化の向上・発展に寄与します。
  • 大学等の研究・教育機関や各市町村との連携を図り、学芸活動や文化財・自然環境の保存、保護に関する実践的知識や技術を有する人材の育成を図ります。

Ⅱ 資料の収集と保管

 栃木県の歴史や文化、自然に関する資料の収集が充実してきましたが、その一方で収蔵庫が手狭になるなどの問題も生じています。今後このような問題を解決しつつ、県民の財産、人類共通の財産である資料の継続的収集および世代を超えての継承に努めます。

  • 栃木県の歴史や文化、自然を総合的に扱う唯一の機関として、これらに関する資料及びその関連資料の収集を重点的に行います。
  • 収集した資料は、人類共通の財産として世代を超えて継承されるよう、資料の性質に応じて適切に整理・保管します。

Ⅲ 調査・研究

 栃木県の歴史や文化、自然をよりよく理解するための調査・研究を、他の地域との関連も視野に入れながら推進します。また、人文科学、自然科学の発展に寄与する研究機関としての活動を活性化します。そして、その成果を県の内外にわかりやすい形で公開します。

  • 栃木県の歴史や文化、自然をよりよく理解するための調査・研究を推進します。
  • 博物館における調査・研究の成果を広くわかりやすい形で公開します。
  • 他の博物館や大学等の研究機関、市民による研究団体との連携強化を図ります。

Ⅳ 展示・普及教育活動

 栃木県立博物館としての特色を活かした普及教育活動を展開します。 また、 調査・研究の成果を展示や普及教育活動を通してよりわかりやすく県民に示すとともに、人的 ・物的資源を活用した多彩な学習活動の企画・開発、学習サービスの提供に努めます。

  • 多様な見学者に分りやすく、親しまれる展示をめざします。
  • 県民の要望をとらえ、より魅力的な効果が発揮できる展示をめざします。
  • 生涯学習機関として県民のニーズをもとに、多様で親しみやすい普及教育活動の展開に努めます。
  • 学校が博物館を効果的に活用できるように努めます。

Ⅴ 施設の計画的な整備・維持管理

 利用者が快適で安全な環境の中で過ごせるように、バリアフリー化や安全の確保等への配慮及び社会情勢の変化に対応した博物館活動のための施設のあり方を検討していきます。また、栃木県の貴重な資料を後世に伝えるため、資料保護の徹底を図っていきます

  • 博物館の環境を快適で安全な状態に保つよう施設の維持管理に努めます。
  • 博物館の利便性の向上に努めます。
  • 栃木県の資料保存機関としての適切な施設の整備・管理に努めます。

Ⅵ 情報の発信と公開

 博物館の活動や収集・保管する資料について、より広く密度の高い情報の発信と公開を図っていきます。

  • 博物館が行う活動を多くの方々に知っていただきます。
  • 博物館が収集・保管する資料の情報を市民と共有していきます。
  • インターネットを通じて、グローバルに情報を発信していきます。

Ⅶ 県民参加の博物館

 生涯学習社会に応じた施設としての機能充実を図り、より一層開かれた、県民が参画する博物館を目指します。

  • 博物館に対する県民の意見が、博物館の運営に反映するよう努めます。
  • 県民の博物館活動への参画を一層推進します。

Ⅷ 効果的、効率的な管理運営

 博物館に対する県民のニーズを常に的確に把握し、県民との確かなパートナーシップに基づく管理運営を進めていくとともに、一層簡素で効率的な管理運営を進めていきます。また、運営の透明性の向上と説明責任の徹底を進め、点検評価を図りその結果を運営改善に結びつけていきます。

  • 柔軟性を持った組織への改編を行います。
  • 人事の活性化を図ります。
  • 県民ニーズに基づく運営を行います。
  • 効率的な予算執行を行います。
  • 透明性の確保と説明責任を徹底します。
  • 点検評価を実施します。