
栃木県立博物館は、栃木県の歴史・文化や自然に関する資料の収集・保管、調査・研究、展示等を通じて、県民の皆様に、ふるさと“とちぎ”に対する知識と理解を深めていただきながら、県民文化の向上と発展に寄与することを目的として、昭和57(1982)年10月23日に開館し、今年で43年目を迎えました。
この間、「栃木県の自然と文化」をテーマとし、県民共有の財産を積極的に収集・保管、展示するとともに、様々な教育普及事業を実施して参りましたほか、本県の文化の中心的施設として「栃木県」の特色ある文化を次世代に伝えるとともに、新しい県民文化の創造に寄与できるよう、事業の充実を図ってきたところです。
特に昨年度は、3つの企画展をはじめ、8つのテーマ展、各種講座等を開催したほか、毎月第3日曜日の「家庭の日」と協調した栃木県立博物館の日イベント(愛称:県博デー)の充実を図るなど工夫を凝らした催しを実施したところであり、多くの県民の皆様にご来館いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。
そして、今年度は、企画展として「外来生物」及び「“異”常の色・形」、また特別企画展「とちぎ戦後80年」をはじめ、9つのテーマ展の開催、また県内6施設を利用しての「移動博物館」、さらには職員による県内各地への出前授業・出前講座等々を開催するなど、引き続き、関係機関・団体とも連携しながら積極的な活動を展開して参ります。
また、令和4年度から栃木県全体として、文化観光拠点計画による事業を推進しているところであり、文化資源のデジタル保存、デジタルミュージアムの開設・充実、観光分野との連携事業などを展開しておりますほか、博物館内においてもエントランスホールへの大型ディスプレイの設置、栃木県ゆかりの声優による音声ガイドの充実など施設・設備の整備を進めているところであり、栃木県立博物館としても、文化振興、文化観光等の活動推進を図り、地域の活性化にも寄与するよう努めて参ります。
栃木県立博物館では、これからも、多様な主体との連携を図りながら、“魅力ある博物館づくり”を進めて参りますので、県民の皆様には、様々な行事や活動等に積極的に御参加いただくとともに、一層の御支援・御協力をお願い申し上げます。
栃木県立博物館長 琴寄行雄
令和7(2025)年4月