調査研究内容
栃木県立博物館 調査研究内容
学芸部長
関連分野 職名・担当・氏名 調査研究内容
歴史 学芸部長
歴史(中世)担当
江田 郁夫
 歴史(中世)担当として、各種のレファレンスに対応するとともに、担当部門の常設展示の充実に努めた。また、平成29年度に開催予定の開館35周年記念特別企画展「中世宇都宮氏―頼朝・尊氏・秀吉に仕えた名族―」(仮称)に関連して資料調査等を行った。
 その他、講演会等では「小山政光室・寒河尼の生涯」「中世宇都宮氏、興亡の400年」「徳川家康と下野」「中世後期の那須地域」「武将皆川広照を知る」「武将西方氏を知る」「寒河尼の所生」「宇都宮一族の信仰と文化」「足利尊氏はなぜ政権をとれたのか」等の報告をした。
 調査研究では、「戦国末期の宇都宮家中―益子氏の動向を中心に―」を執筆し、当館研究紀要第33号に掲載した。
人文課

関連分野 職名・担当・氏名 調査研究内容
考古 学芸部長補佐兼
人文課長
考古(原始)担当
森嶋 秀一
 第113回企画展「発掘された日本列島2015」および同展地域展示「栃木の考古学を築いた人々」を担当した。
 県内文化施設協働展「とちぎの“イッピン”大集合」では考古資料の展示、およびポスター・チラシ・招待券・ディスプレイバナー等の作成を担当した。
 県内の遺跡等ついて、三次元レーザー計測を行った。その成果は研究紀要に発表した。
考古 学芸嘱託員
考古担当
川又 隆一郎
 第113回企画展「発掘された日本列島2015」および同展地域展示「栃木の考古学を築いた人々」、市町連携事業地域移動博物館「縄文のくらし」(市貝町歴史民俗資料館)を担当し、県内文化施設協働展「とちぎの“イッピン”大集合」では考古資料の展示に携わった。また、県博デー関連事業の学芸員とっておき講座「古墳時代のくらし」を担当した。体験学習事業「まが玉をつくろう」では参加者に対して勾玉の説明を行った。
 調査研究では、三次元レーザー計測機を使用し、県内文化財の計測を行ったほか、「弥生時代後期~古墳時代前期における地域間交流の一様相―吉ヶ谷式系土器が出土した竪穴建物跡の検討―」と題し、県内出土の弥生土器等とそれが出土した竪穴建物跡の関連性について検討を行い、当館研究紀要第33号に掲載した。
歴史 主任
歴史(中世)担当
山本 享史
 歴史(中世)担当として、各種のレファレンスに対応するとともに、担当部門の常設展示の充実や収蔵物の調査研究に努めている。
 また、各種企画展やテーマ展、学芸員による講座の補佐を行った。現在、平成29年度に行われる35周年特別企画展に向けて、県内外各地で資料調査を実施している。
歴史 学芸嘱託員
歴史(中世)担当
重藤 智彬
 市町連携事業地域移動博物館「江戸時代の街道と宿場」(日光市歴史民俗資料館)を補佐し、リーフレット作成や展示作業を行った。また、第112回企画展「川のあるくらし」の展示補助を行った。
 調査研究としては平成28年度春季企画展の開催に向け、宇都宮藩主戸田氏の調査を行い、新出の資料を多数見いだすことができた。また、当館研究紀要第33号に「戦国後期法隆寺領鵤庄と在庄」を執筆したほか、県内の歴史資料について調査を行った。
  その他、開館35周年特別企画展開催に向けた資料調査を行った。
歴史 主任研究員
歴史(近世)担当
飯塚 真史
 市町連携事業地域移動博物館「江戸時代の街道と宿場」(日光市歴史民俗資料館)を担当した。会期中、移動講座「江戸時代、日光へとつながる街道と宿場」を実施した。
 普及教育事業としては、栃木県立博物館・壬生町立歴史民俗資料館連携事業 「栃木に見る壬生の歴史」(全6回)では、3回の講座(①「とちぎの歴史街道-みちの世界へ-」・③「江戸とつながる川の道-近世下野の水運-」・⑤「下野の戊辰戦争」を担当した。この他、真岡市歴史教室、宇南アカデミー(アカデミアとちぎ)、とっておき講座において、それぞれ鬼怒川、思川、那珂川の水運についての講演を行った。
 調査研究としては、平成28年度春季企画展の開催に向け、宇都宮藩主戸田氏の調査及び資料の撮影を行い、新出の資料を多数見出すことができた。その他、開館35周年特別企画展開催に向けた資料調査を行った。
歴史 主任研究員
歴史(近現代)担当
伊藤 康行
 平成28年度秋季企画展「NIKKO-国際観光都市・日光の成立-」の開催にむけて、横浜開港資料館や鉄道博物館、東武博物館、レーモンド設計事務所、栃木県立美術館、栃木県立文書館、栃木県立図書館、小杉放菴記念日光美術館、日光市立図書館、金谷ホテル株式会社、那珂川町広重美術館などで資料調査を行った。また、日光市や日光市教育委員会、日光市観光協会などの関係団体への協力要請や記念講演会講師依頼などを行った。また、栃木県による旧イギリス大使館別荘の整備に関連して、別荘内の展示に対する助言を適宜行った。
 県内文化施設協働展「とちぎの“イッピン”大集合」において、展示ディスプレイを担当した。また歴史分野を担当し、出展施設との調整や資料の展示を行った。
 教育関係資料をはじめ、戦時中の資料や県内各地の絵はがき、武田久吉関連資料、幕末の火縄銃・肩印などの寄贈資料を受入れ、その調査と整理を行った。教育関係資料については、当館ホームページ上の収蔵品データベースに画像入りで公開するとともに、「新収蔵の教育関係資料」を執筆して当館研究紀要第33号に掲載した。
 小学校からの依頼を受け、6学年を対象に戦時中の暮らしについての出前授業を行い、博学連携の推進に努めた。また、サイエンスカフェ「昭和の戦争について」を実施した。
民俗 特別研究員
民俗(有形)担当
篠﨑 茂雄
 第112回企画展「栃木の川のある暮らし~栃木の漁師の玉手箱~」を担当した。那珂川、鬼怒川、黒川、思川等で使用された漁撈用具を展示するとともに、緊急雇用制度を活用して作成した「那珂川の漁法」と「食」に関する映像記録を紹介した。あわせて、山形県の致道博物館収蔵の国指定重要有形民俗文化財「最上川水系の漁撈用具」を展示し、本県の漁撈用具と比較した。また、テーマ展「おじいさんやおばあさんの子どもの頃の暮らし」を補佐した。県内文化施設協働展「とちぎの“イッピン”大集合」では、今年度栃木県無形文化財に指定された大畑英雄氏作成の武者絵のぼりを展示した。
 講演会等では、那須烏山市、宇都宮市、上三川町、栃木市等で、漁撈用具、野州麻、郷土芸能、年中行事、庶民の衣食住に関する内容等の講座を実施した。
 栃木県教育委員会作成の「とちぎふるさと学習」の執筆・編集を行った。
 民俗資料の活用をはかるため、社会福祉施設等への貸出しを目的とした「回想法キット」を作成した。
 平成29年春実施予定の企画展「栃木の山・鉾行事」(仮称)に向け、那須烏山市、鹿沼市等で調査を行った。
民俗 研究員
民俗(無形)担当
木村 真理子
 テーマ展「おじいさんやおばあさんの子どものころの暮らし」を担当し、昭和初期から電化製品が家庭に登場する昭和40年代までの昔の生活を紹介した。また第112回企画展「川のあるくらし~栃木の漁師の玉手箱」の補佐し、「食」と歴史資料に関する展示を担当した。
 民俗資料の活用をはかるとともに、近年注目されている回想法について他館の導入事例を調査し、社会福祉施設への貸出しを目的とした「回想法セット」を作成した。
 年中行事や生活に溶け込んだ菓子文化について調査し、博物館レストランの協力のもとで「あまい思い出」を実施した。また当館研究紀要33号にて「資料紹介『芳賀郡粕田村附流鬼怒川水産調査書」について』を執筆した。 
 平成29年度春実施予定企画展「栃木の山・鉾行事」(仮称)に向けて、那須烏山、鹿沼市等で調査をおこなった。
美術
工芸
特別研究員
美術工芸担当
本田 諭
 テーマ展「狩野派の世界―江戸の狩野派大集合!―」を担当した。ここでは約40点の狩野派作品を一挙に展示して、探幽以降の江戸狩野の流れを概観できるよう努めた。あわせて、会期中に展示解説及びとっておき講座を行った。冬季には県内文化施設協働展「栃木の“イッピン”大集合」の美術分野を担当した。
 普及事業では、田崎草雲生誕200年記念シンポジウム『田崎草雲の絵画』で講演を行い、また県立佐野高校での出前授業などを行った。
 調査研究としては、平成28年度春季企画展の開催に向け、宇都宮藩主戸田忠翰を中心に絵画資料の調査及び撮影を行った。この調査によって、新出資料を多数見いだすことが出来た。ほかに、開館35周年特別企画展開催に向けた資料調査及び撮影を行った。また、県内各所で仏像・神像の調査を行い、平安・鎌倉期をはじめとする多数の彫刻を確認した。
美術
工芸
学芸嘱託員
美術工芸担当
深沢 麻亜沙
 展示においては、春季テーマ展「狩野派の世界―江戸の狩野派大集合!―」を副担当として実施したほか、県内文化施設協働展「とちぎの“イッピン”大集合!」の美術分野に携わった。また、人文系の各種企画展およびテーマ展の展示補助を行った。
 調査研究としては、平成28年度春季企画展「宇都宮藩主戸田氏―その歴史と文芸―」の開催に向けた事前調査や、県内の美術資料について調査を行った。それらの調査で得られた知見のうち、仏教美術に関する一部については県博デー学芸員とっておき講座において一般向けに解説を行ったほか、当館研究紀要第33号に「鹿沼市医王寺蔵毘沙門天および吉祥天像の胎内納入品について(中)」を執筆した。
自然課
関連分野 職名・担当・氏名 調査研究内容
地学 主任研究員
岩石・鉱物担当
岡本 直人

 県内各所の鉱山跡で調査や資料収集を行った。
地域移動博や出前授業、出前講座などを通して、栃木から産出する鉱物や地質との関連などについて紹介した。
湯西川ダムモニタリング委員会の委員として、ダム試験湛水後の環境変化について検討すると共に、赤下風穴の調査を行った。
レッドリスト改訂事業の一環として、県内の地質調査を行った。

地学 主任
古生物担当
河野 重範
 栃木県内外に分布する地層や化石の調査を行った。
 那須烏山市産の海生哺乳類化石について、原石からの剖出とクリーニングを行った。また、未整理資料の標本化を推進した。県版レッドリスト改訂事業では、地形・地質に関する情報の収集・整理を行った。
 普及教育の一環として、芳賀町総合情報館で地域移動博物館「どきどき!わくわく!たのしい化石展」を実施した。また、県内市町で観察会や出前講座等を行った。那須烏山市ジオパーク構想については専門的見地から助言を行った。
植物 主任研究員
維管束植物担当
星 直斗
 栃木県内に分布する維管束植物について資料収集を行った。
 特に高原山のイラモミ林の植生調査、足尾地域のイヌブナ林の植生調査、県内におけるヤエガワカンバの分布調査を行った。イラモミ林、イヌブナ林については、得られた知見の一部について第63回日本生態学会大会(仙台)でそれぞれ「分布北限域におけるイラモミ林の種組成と生育環境」「栃木県日光・足尾地域におけるイヌブナ林の種組成と分布」として発表した。
 また、日光地域を中心としたサクラ類の分布について調査した結果について、昨年度に引き続き企画展「桜~野生のサクラいろいろ~」で紹介した。
 県版レッドリスト改訂事業の一環として、県内の希少種調査を行った。
植物 主任
維管束植物を除く植物・菌類担当
坂井 広人
 栃木県内の地衣類、真菌類、蘚苔類、藻類、変形菌類の資料収集を行った。
 平成27年度は地衣類、真菌類の調査を重点的に行った。
 レッドリスト改訂事業では、地衣類、真菌類、蘚苔類、藻類、変形菌類の生息調査を行った。また、日光地域の自然学術総合調査の一環として、博物館ボランティアと共に日光地域の地衣類、真菌類の調査を行った。
植物

学芸嘱託員
植物・菌類担当
三瓶ゆりか

 栃木県内に分布する維管束植物、藻類の資料収集および整理を行う。
 また、植物・菌類分野の観察会や講座等の普及教育事業および自然系展示全般の補助を行う。
動物 学芸部長補佐兼
自然課長
脊椎動物担当
林 光武
 栃木県内の哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類の標本の収集・整理作業を行った。また、県版レッドリスト改訂事業に関連して、上記分類群の分布情報の収集・整理を行った。
 前年度に引き続き、宇都宮市においてトウキョウサンショウウオの保全対策の有効性検証調査をグリーントラストうつのみやなどと共同で実施した他、高原山地の東荒川ダム公園で両生類の生息状況の長期的変動調査を行った。 また、県内の水田地帯で国内外来種ヌマガエルの分布拡大状況の調査を行い、その成果を「ヌマガエルの分布拡大と在来カエル類の生息状況」として日本爬虫両棲類学会第54回大会で発表した。
 さらに、日光地域の自然学術総合調査の一環として、博物館ボランティアと共に日光地域の両生類・爬虫類の分布・生活史調査を行った。
動物 研究員
無脊椎動物担当
南谷 幸雄
 栃木県内の昆虫を除く無脊椎動物の多様性情報を収集する。今年は、日光地域の陸産貝類相の調査を行い、あわせてその他大型土壌動物の収集を行う。
 県内の土壌動物各分類群の多様性情報は、全国トップレベルで収集されているものの、陸生大型貧毛類(ミミズ)相についての知見は乏しい。そこで、まず日光地域に重点を置いて、栃木県内全域のミミズ相の調査・資料収集を行う。 また、甲殻類十脚目(カニ・エビ)の分布情報は、県南地域で密に収集されていたが、県中央部以北は未知の部分が多い。このため、那珂川水系、鬼怒川水系に重点を置いて十脚目の調査・資料収集を行う。
動物 主任
昆虫担当
栗原 隆
 栃木県内の昆虫類の調査、資料収集、整理を行った。
 当館の収蔵資料については、日本産のハムシ科のデータベース化を進めた。また、ゲンゴロウ科の一部についてもデータベース化を進めた。
 レッドリスト改訂事業では、ミズスマシやゲンゴロウなどの水生昆虫の生息調査を行った。また、日光地域の自然学術総合調査の一環として、旧日光市および旧今市市の範囲で昆虫類の分布調査を行った。
動物
学芸嘱託員
動物担当
浅羽 宏
 動物分野では、栃木県内で収集された中・大型哺乳類、鳥類の死体の骨格標本化作業を継続的に行う。また、市販の食材等からの安全で簡易な骨格標本作製方法を研究し、小中高の理科授業や部活動等で利用可能な教材を開発する予定である。
 地学分野では、鉱物・化石標本の採集、撮影、データベース化の補助、展示方法の研究等を継続していく。
動物
学芸嘱託員
昆虫担当
小田桐 亮

 栃木県内の昆虫類の調査、資料収集、整理を行った。特に狩りバチ類を中心とした、ハチの生息調査を行った。
テーマ展「狩りバチ」を担当し、狩りバチの生態を中心に、どのような種類のハチがいるのかを紹介した。また、学芸員とっておき講座では「ハチのくらし」を行った。
 県版レッドリスト改訂事業では、昆虫の分布調査を行った。
日光地域の自然学術総合調査の一環として、日光地域での昆虫類の分布調査を行った。