博物館と学校の連携事業の一環として行っている出前授業が、今年度も始まりました。
【昔の道具】
【昔の衣装(十二単など)】
をテーマに子どもたちが実際に見たり触れたりできる授業となっています。
教科書や資料で見るだけではないとうことで、子どもたちは五感を働かせて学びを深めている様子が見られました。
当館の職員や解説員も同行し、解説や質疑応答のコーナーもあります。
今後も栃木県の子どもたちの学びを深めるため、先生方の教材研究の負担軽減等につなげるため、学校との連携をしていきたいと思います。
※貸出資料リストや指導案等もHP内にありますので、ぜひご覧ください。出前授業の申し込みはコチラまで(電話)028-634-1312
5月11日(土曜日)に十二単着付けの仕方の研修を行いました。
本研修に参加すると、修了証が発行され、資料貸し出しの際に必要な研修を受けなくても資料を借りられるようになります。
修了証見本.pdf
14時30分に始まり、初めの10分間で本館の貸出資料の説明。
その後、着付け体験となりました。
借りた時に困らないよう、箱から取り出すところからスタートです。
解説員が丁寧にサポートします。
最後に、参加者の要望や質問に答える時間を設けました。
今回は、複数人数に着せたい場合のやり方や想定される質問への答えをお伝えしました。
全部で約1時間ほどの研修時間となりました。
今後は、8月8日(木曜日)に「地学編」、8月9日(金曜日)に「博物館を活用しよう編」を行います。
予約は(電話)028-634-1312まで。ご参加お待ちしております。
みなさんこんにちは!青葉茂れる季節になり中央公園を吹き抜ける風が何とも心地よくおかげさまで
博物館を訪れる方も増えてきました。博物館では5月5日こどもの日に「鎧を着てみよう」を行いました。
ご参加いただいた皆さまありがとうございました。当日の様子です。
鎧は使われた時代の戦い方によって形や材質が大きく違っています。
左が大鎧(おおよろい)。平安時代から鎌倉時代までの武士が使っていました。
馬に乗って弓を引くのに適した形になっています。装飾も立派です。五月人形
はこちらが多いようです。右は当世具足(とうせいぐそく)。戦国時代の頃の
武将が使用しました。鉄砲の弾を防ぐために頑丈で動きやすくデザインも
シンプルです。この鎧は徳川家康が着用したものの写しです。
ポーズも決まっていますね。令和のパネルも大活躍。よい記念になると私たちも光栄です。
次の「博物館でやってみよう」(予約不要)は6月2日(日)14時から「手ぬぐいでミニ巾着をつくろう」です。お気軽にご来館ください。
(解説員:荒川・相子)
第123回企画展「下野の鎌倉街道-道を行き交う人と物-」展示図録に下記のとおり、誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
頁
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箇所
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誤
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正
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10
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図4 宇都宮の日付
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7月19日
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7月25日
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21・108
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No.37 墨書土器年代
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8世紀後半
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8世紀前葉
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43
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遺跡紹介文 1行目
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線路東側
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線路西側
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72
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No.216 資料写真
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図録掲載写真
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下記写真
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73
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図15 前田慶次道中日記行程図
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板谷・石仏宿泊日
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18日は板谷を経て石仏泊
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84
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図17 遺跡名
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堂金林遺跡
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道金林遺跡
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86・111
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No.251 資料名
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凞寧通宝
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凞寧元宝
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72頁 No.216 宇都宮志料 巻之三 【正】
※正誤表をご希望の方には送らせていただきますので、御手数をお掛けいたしますが、ご連絡いただきますようお願い申し上げます。
< 連絡先 栃木県立博物館学芸部人文課 028-634-1313>
令和元年5月4日土曜日、表記の観察会を実施しました。日中はとても良い天気で暖かな気候でした。
観察場所の那須塩原市沼ッ原湿原は、標高1230mにあり、遠くに見える山々にはまだ白く雪が残っています。
午後6時30分、参加者の皆様全員お集まりになりました。まだまだ明るいですが、夜に備えて支度を整えます。ここは駐車場です。博物館の林学芸員から、観察に入る前の注意点などを説明しています。
ゆっくり歩いて15分ほどで湿原に出ますが、その途中でもいろいろな生物に出会います。
今回は、オオジシギという鳥が盛んに鳴いているのが聞かれました。ズビヤク、ズビーヤクと大声で鳴き、空高く舞い上がっていきます。次に、ゴゴゴゴゴゴッと大きな音をとどろかせて急降下していきます。これが何度も何度も繰り返され、とても珍しい体験をしました。暗い中で写真を撮れずに残念!
湿原に到着し、各自の懐中電灯で水の中を観察します。
この上の写真で水の中に白いものが見えるでしょうか。これを拡大してみます。
クロサンショウウオの卵嚢が沢山たくさん産みつけられていました。よく見るとあちこちの水中に見つけられました。
成体のクロサンショウウオやイモリも水の中を泳いでいて、だいぶ観察することができました。
あっという間に2時間が経ち、帰路についたところで、大きなアズマヒキガエルが木道の下に現れました。子どもさんたちも大喜びでした。
今回は、いろいろな生物を観察することができました。
ご参加いただいた皆様、夜遅くまでお付き合いいただき、有難うございました。
次回は、6月1日の土曜日にモリアオガエルの観察会を予定しています。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
自然課 浅羽 記
ただいま当館では、自然系テーマ展「もみじとカエデ」(2019年3月16日(土曜日)~6月16日(日曜日))を開催しています(詳細:http://www.muse.pref.tochigi.lg.jp/exhibition/thema/shizen20190316/momijitokaede.html)。このテーマ展の関連行事として、4月21日に学芸員とっておき講座「カエデの花って見たことある?」が行われました。講師は三瓶ゆりか学芸嘱託員(植物担当)が務めました。
「もみじ」と呼ばれる「カエデ」は秋に美しく紅葉する木として有名です。今回、春なのになぜカエデの話題なのだろうか?と不思議に思った方もいるかもしれません。なんと今回の講座では、春ならではのカエデの「花」に着目しました。
皆さんはカエデの花を見たことはありますか?この季節、新緑のカエデが沢山の花をつけているので、ぜひ観察してみてください。今回の講座では、多くの種類のカエデの花が紹介されました。改めて見てみると、形や色が種類によって全然違うのが分かります(写真はオオモミジの花)。
そしてよく見ると、花の子房から2枚の突起が飛び出しています(下の写真の矢印の部分)。
この突起、羽根のように見えませんか?
実はこのあと"タネ"が成熟すると(下の写真)、この突起は本当に羽根のような役割を果たします。
今回は、カエデの"タネ"を模した紙細工(下の写真:付箋紙ほどの大きさの紙の端にクリップをつけたもの)を作って、高いところから落とす実演も行いました。
落としてみると、くるくると回りながら時間をかけて落下しました。カエデの"タネ"は、こうして羽根を使ってゆっくり落下して、風で遠くに運ばれるように工夫しているのでしょう。
普段あまり気にすることのないカエデの花に秘められた秘密から、自然の奥深さを実感できる講座でした。
(自然課 山本)
4月28日(日曜日)に【博物館でやってみよう!】のイベントを行いました。
参加してくださったみなさま、ありがとうございました。
まず、平安時代の服装について3分くらい説明。(十二単の"十二"の意味も話しました)
そのあと、着付け体験スタート。
なかなか着れないものです。笑顔になっちゃいます♪
ニコッ♪
こちらは姉弟で♪(男の子用の衣装もあります)
大人の方も体験できます。なかなかない体験に大人の方も笑顔♪
親子での記念写真にもなります♪
こういう感じで、みなさま楽しんでくださいました。
たくさんの笑顔と「あー、楽しかったー♪」という、お子さんの声に博物館スタッフもうれしい気持ちになりました。
次回は、5月5日(日)14時~15時30分で【鎧を着てみよう】を行います。
体験は無料、予約は不要です。ご参加、お待ちしております。
今後の十二単の体験日程は、以下のとおりです。
*「十二単を着てみよう」実施日
10月13日(日曜日) 14:00~15:30
1月13日(月曜日) 14:00~15:30
小学生向けの体験ですが、こちらは大人の方も着ることができます。ぜひご参加ください。
(解説員 中田・阿見)
ついに、明日は第123回企画展「下野の鎌倉街道-道を行き交う人と物-」の開催日です。
本日は内覧会を行いました。担当学芸員による展示解説風景です。
本企画展の概要はこちら
本企画展は発掘遺物と道を描いた歴史資料などを県指定文化財や重要文化財、重要美術品などを含む約500点が展示され、非常に見ごたえのある企画展になっています。下野を縦断する鎌倉街道の風景や、そこで営まれる人びとの生活風景が浮かんできます。
~~関連イベント~~
・開会式/オープニング講座 4月27日(土)13:00~15:00 当館講堂 担当学芸員が鎌倉街道について熱く語ります!
・烏帽子をつくろう 4月30日(火) 13:30~15:30 当館エントランス 模造紙で烏帽子をつくります!
楽しいイベント盛りだくさんです!ぜひ、お越し下さい!
毎年行われている、"ナスヒオウギアヤメ"の鑑賞会が今年も中央公園で行われます!
"ナスヒオウギアヤメ"とはアヤメのなかまで、中央公園にあるものは、昭和天皇から栃木県に下賜されたものの一部です。
野生では、絶滅が心配される植物のひとつに選定されています。
ところで、みなさんは下の6つの写真のうち、どれが"ナスヒオウギアヤメ"かわかりますか?
(答えはページの一番最後。鑑賞会では一部の植物のみご覧いただけます。)
鑑賞会では、"ナスヒオウギアヤメ"の特徴について、県立博物館の学芸員が解説をいたします。みなさんもこの機会に解説を聞きながら、しみじみ観察してみませんか?
•日時 令和元(2019)年5月18日(土曜日)
•1回目:11時から
•2回目:14時から
•場所 栃木県中央公園 日本庭園 むつび池東側デッキ
•参加料 無料。事前予約も不要です。どなた様もお気軽にご参加ください。
<クイズの答えはこの下>↓↓↓
写真の植物 ①カキツバタ ②ノハナショウブ ③ショウブ ④アヤメ ⑤キショウブ ⑥ナスヒオウギアヤメ
4月20日に茨城県ひたちなか市平磯海岸にて観察会「春の磯を覗いてみよう」を行いました。
当日は大潮で、午前中に干潮をむかえ、磯の観察には最適の日でした。
風が少し強かったですが、晴天で、お天気にも恵まれました。
まずは、磯に出て生きものの採集です!
小さな網とバケツをもって一生懸命に水の中や岩のすき間をのぞきこんでいました。
後半は、南谷学芸員が岩を持ち上げ、子どもたちがその裏をのぞき込んで、岩の裏にいる生き物も採集。
干潮時間を過ぎた頃に引き上げると、参加者が持つバケツや水槽は生き物でいっぱい・・・。
採集できた生き物たちを、南谷学芸員が解説しました。
海には、さまざまな無脊椎動物がいます。
器官の分化が明確でないカイメン、口と肛門が同じイソギンチャク、口や肛門が分かれた貝の仲間やエビ・カニの仲間などなど・・・。
一見みな同じに見えるヤドカリも、つめ先が白いのはホンヤドカリ、触角が赤色なのはケアシホンヤドカリやホシゾラホンヤドカリなど、よくよく観察すると、違いが見えてきます。
本来は五放射相称なのに,、6腕のイトマキヒトデも見つかりました。
ミノウミウシの仲間は、なかなか見つけられません。
「海の生きものの多様さ」と「生きものの進化」。ただ話を聞くだけなら小難しくて嫌になってしまいますが、自分がその場で捕まえた生きものを見ながら聞くと、実感がわいたのではないでしょうか。
海のない栃木県だからこそ、海の生きものを観察するのは大切です。多様な生きものに出会えてわくわくしました。学芸員もとても楽しんだ観察会でした。