とっておき講座「やっぱりヘビなんて、キライ!」を開催しました!

 12月15日、「とっておき講座『やっぱりヘビなんて、キライ!』」を開催しました。 講師は、10月5日から始まったテーマ展『ヘビなんて、キライ』を担当した動物担当の小笠原学芸員です。

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 実は、小笠原学芸員は本当にヘビが苦手だそうです。展示のタイトルは、小笠原学芸員の正直な気持ちをそのまま表現したものです。

 単に「嫌い」というだけではなく、「嫌い」という視点から始まる展示はあまり多くないのではないかと考えました。「このタイトルを見た人が、どんな展示だろう?と興味を持ってくれるのではないか」という狙いもあったそうです。そのような考えのもと、本展示の企画がスタートしました。

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 テーマ展の準備にあたり、周りの人々がヘビを好きなのか嫌いなのかを知るため、宇都宮市内の小学生を対象にアンケートを実施しました。アンケートでは、「好き」か「嫌い」かの選択肢に加え、その理由を自由に記述できる形式にしました。

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 アンケートの結果は「好き」と答えた子どもの方が多いという意外なものでした。小笠原学芸員はこれに驚いたそうです。「好き」と答えた理由で多かったのは、体の模様の美しさや顔がかっこいいといったものでした。小笠原学芸員は「逆に怖いと思うけどなぁ」と感想を述べていました。

 一方で、「嫌い」と答えた理由として多かったのは、毒があることや噛みつくことでした。この結果を見て、小笠原学芸員は「好き」には「好き」の理由があり、「嫌い」には「嫌い」の理由があることを再発見したと話していました。

 また、その他の意見として「体に巻きついてくれるところが好き」というコメントが寄せられました。これには小笠原学芸員も「まったく共感できない」と驚愕していました。

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 講座では、栃木県に生息するヘビの話や、彼らがエサとなる哺乳類や鳥類を捕食する際に使う「ピット器官」の解説など、ヘビについてさまざまな話題が取り上げられました。

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 今回のテーマ展『ヘビなんて、キライ』の担当を務めた小笠原学芸員ですが、展示を通して「ヘビが好きになった!」というわけではないそうです。しかし、展示の準備を進める中でヘビについて学んだ結果、当初のイメージとは異なる一面を数多く発見したといいます。

「展示を見た方が、ヘビについて少しでも知ってくれたら嬉しい」と小笠原学芸員は語っていました。

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今後の関連行事は、下記の日程で予定しております。

・講演会「ヘビなんて、キライ?いやいや、こんなにおもしろい!」

 令和7年1月13日(月・祝)13:30~16:10

1月13日講演会チラシ241128.pdf

・講演会「ヘビとヘビの餌とそれ以外:京都発、沖縄経由、マダガスカルに寄ってアジアを巡る」

 令和7年2月1日(土)13:30~15:30

 2月1日講演会チラシ241128.pdf

※テーマ展のページでお知らせしていた時間から変更がありましたので、ご確認ください。

・展示解説
2月8日(土)14:00~14:30

(自然課 永嶋)