9月16日(土)に中央公園にて、キノコの観察会を開催しました。
薄曇りの天気の中、小さなお子さんから年配の方まで、23名の方々が参加しました。
博物館の研修室から出発してすぐ、池の生垣のところで「先生、このきのこは何ですか?」と質問が。山本学芸員が「これはモリノカレバタケの仲間です。」と答えました。これを皮切りにいろいろなキノコが見つかりました。
モリノカレバタケの仲間
山本学芸員は見つけたキノコについて、「ツチグリはクリのイガが開いたように見えることからその名前がついた」「ツルタケは表面に線が入っているのが特徴。鶴の立ち姿に似ているため、その名がついたと言われています。」など、一つ一つ丁寧に解説していました。
ツチグリ
観察会の様子
ちょっと変わっているのは、「イロガワリ」というキノコ。イグチの仲間で、割ったり傷をつけたりするとその部分が青く変色します。
イロガワリの仲間
さらに観察しながら進んでいくと、冬虫夏草を発見。冬虫夏草は500種類くらいあるそうで、今回見つけたのは「ツクツクホウシタケ」。蝉のツクツクホウシに寄生して発生するキノコで、地中に埋まっていた蝉の部分を山本学芸員が丁寧に掘り出して解説しました。
ツクツクホウシタケ
最後に山本学芸員は「今回の観察会で、分解するキノコ、共生するキノコ、寄生するキノコなど、いろいろな種類のキノコを見ました。見た目では食べられるかわからず、食べられそうでも毒キノコの場合があるので、むやみに食べないようにしてください。また山の中や散歩の途中で、見たことのないキノコを見つけたら博物館に問い合わせてください。」と締めくくりました。
現在、企画展「花と虫~助けあい、せめぎあう植物と昆虫~」を開催しています。(9月24日まで)また、テーマ展「ぼくらの自由研究~川の地形と石~」「栃木県版レッドリストが新しくなりました!~絶滅のおそれがある生きものと地形・地質~」「草・木・虫をめぐる栃木の民俗」「浙江省ゆかりの絵画と幽美なる風景」を同時開催していますので、ぜひご来館ください。
(自然課 三宅)
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