講座「豚足で骨格標本とつくろう!」を行いました。
みなさん、博物館で展示している動物の骨格標本が、どのようにつくられているかご存知ですか?
博物館には、展示用に組み立てられた骨格標本だけでなく、研究用に使用するバラバラな状態の骨格標本もあります。骨格標本の作製は、動物の大きさなどによって、作業に違いは出てきますが、基本は、動物の死体を、人の手で解体し、内臓、筋肉、腱などを取り除いて骨にしていきます。この講座では筋肉や腱などを取り除く作業を具体的にどうやるのかを豚足を材料に体験していただきました。
講座で使用した豚足は、食用のものを、80℃程度のお湯に6時間ほどひたして、肉を取りやすいように加熱処理してあります。
ブタは4本足です。しかし、講座で配られた豚足が前足か後足か、左足か右足かはわかりません。そこで、いくつかのポイントをおさえ、豚足の根元を除肉して骨を観察してもらうと、「左前足」、「右後足」といったように区別できます。
豚足の前後左右がわかったら、あとはひたすらハサミをつかって肉や腱を取り除いていきます。途中、乾燥して肉や腱が切りづらくなったら、水やお湯でふやかして再び作業を続けます。
参加者のみなさん、集中力を発揮して作業を続けています。
講座も終盤に差し掛かると、肉もだいぶ取り除かれ、指の骨が出てきました。この講座特製の豚足骨格写真の下敷きの上に骨を並べ、取り出した骨がどこの骨なのかを確認しながら、作業を進めます。確認しながらでないと、後で組み立てる時に、骨の位置がわからなくなってしまいます。さすがに講座の時間内で、骨格標本を完成させることは難しいため、骨は指ごとに分けてチャック付きビニール袋にしまい、持ち帰っていただきました。続きの作業はご自宅でお願いします!
ご自宅でがんばって作業を続けていただくと、上の写真のような素敵な骨格標本ができあがります。いずれも、100円均一ショップやホームセンターなどで入手可能な材料でつくることができます。
2時間半の長丁場の講座でしたが、途中休憩を挟みながら、参加者のみなさん、根気よく作業を続けてくださいました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
(自然課 井上)
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