佐野市郷土博物館では、県立博物館の地域移動博物館「貝づくし!~美しい貝、美味しい貝、とちぎの貝~」が9月4日(日)まで開催されています。
それに関連した移動講座「溶かしてピカピカ☆貝殻づくり」が行われました。
みなさんご存知のピカピカと光沢のある真珠は、貝が作りだす宝石です。真珠は、主にアコヤガイなどの、貝殻の内側に真珠層を持つ貝が作ります。
今回の講座では、アコヤガイと同様に真珠層を持つ、「ダンベイキサゴ」という貝が材料です。ダンベイキサゴは、二枚貝であるアコヤガイとは異なり、サザエに近い仲間であり、巻貝のなかまであり、「ながらみ」という名前で食用の貝として流通しています。
この講座では、貝殻の表面を酸で表面を溶かし、出てきた真珠層を観察しました。
水で薄めた酸(トイレ用洗剤のサンポール)に貝殻を入れると貝殻の表面が溶けて、細かい泡が出てきます。この泡は二酸化炭素。貝殻(炭酸カルシウム)を酸(塩酸)に入れると、反応して二酸化炭素と塩化カルシウム、水に変化します。
ただし、溶かし過ぎると、貝殻に穴があいてしまうので注意が必要!
ダンベイキサゴの貝殻。左が通常のもの、右が酸で溶かした後、磨いたもの。
酸から取り出した貝殻は水でよくすすぎます。その後、貝殻を研磨剤でみがき、ピカピカに仕上げました。
楽しく貝殻を磨いて貝殻をピカピカに光らせた後、真珠層や貝に関するちょっとディープな講義をしました。
そのあと、地域移動博物館「貝づくし!~美しい貝、美味しい貝、とちぎの貝~」の展示解説もしました。
「貝づくし!~美しい貝、美味しい貝、とちぎの貝~」は9月4日(日)まで佐野市郷土博物館で開催されています。ぜひお越しください!
(自然課 井上)
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