講座「昆虫標本をつくろう」を行いました

昆虫標本をつくってみようを開催しました

講座「昆虫標本をつくってみよう」を8月14日に開催し、28名に参加いただきました。

はじめに、担当の栗原学芸員から、昆虫の体のつくりや栃木県で見られる昆虫、人と昆虫の関わりについて話がありました。

標本作製講座 昆虫の説明場面.jpg

日本からは3万種類の昆虫が見つかっていて、そのうちの1万1000種が栃木県に生息しています。なんと、栃木県には日本に生息する昆虫の3分の1がいることになります!これには、参加者の皆さんも驚いていました。

標本作製 カブトムシ選ぶ.jpg

昆虫のことを少し勉強した後は、いよいよ標本づくりです。大きくて壊れにくく、観察もしやすいカブトムシで標本をつくってみます。参加した子どもたちはカブトムシを選んでいきます。選ぶときに、さっそく大きさや体の色が違うことに気づいていました。

標本作製 針を刺す時.jpg

最初の難関は、カブトムシの体に針を刺すこと。背中側から中脚と後ろ脚の間に針をまっすぐ刺すのですが、みんなどこに刺すのか分からないようす。見本をまわしたり、説明して回り、なんとかみんなが刺せました。

展足場面.jpg

針に刺したカブトムシを発泡スチロールの台にのせて、ここからは形を整えていきます。コツは右と左が同じくらいの形に整えること。ピンセットや玉針を使って、脚や触角を丁寧に整えていきます(展足と言います)。

標本作製講座 ラベル.jpg

形が整ったら、カブトムシがいつ、どこで、だれが採ったのかが書かれたラベルを標本のそばに針でとめます。このラベルが大事な情報なので、みんながこれから標本づくりに挑戦するときには、必ずつけてくださいね!

標本作製講座 標本を選ぶ場面.jpg

みんな、標本づくりの流れがわかったので、ここからは好きな虫を選んで標本にしていきます。上手になるには、たくさんの標本をつくるのが近道です。なかでも、触角の長いカミキリムシは、左右がなかなか同じ形にならず、みんな苦労していました。

標本作製講座 標本完成写真.jpg

これは今回の作品。なかなか上手にできましたね。

でも、標本はまだ完成していません。まずは、持ち帰ってから1ヶ月くらい乾かします。よく乾いたら、そっと玉針を抜きます。乾いた昆虫は壊れやすいので、ここはゆっくり慎重に抜きましょう。玉針を抜き終わったら、そっと標本に刺さっている針を虫ごと抜きます。うまく抜けたら、その下にラベルを刺して完成です!

頑張って作った標本なので、大切にしてくださいね。また、みんなも虫採りをしたら、標本も作ってみて下さいね。

参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

(自然課 永嶋)