10月2日(土)、足利市で観察会「クビアカツヤカミキリの幼虫が食べている木を探してみよう」を開催しました。
今回の観察会は、現在開催中のテーマ展「クビアカツヤカミキリ ~話題の害虫まるわかり~ 」の関連行事です。
クビアカツヤカミキリは、中国や朝鮮半島、などに生息する外来の昆虫です。幼虫は、生きたサクラやモモ、スモモなどのバラ科の樹木内部を食べて枯らしてしまうため、特定外来生物に指定されています。栃木県でも2017年に足利市と佐野市で初めて被害が確認され、広がってしまっています。
今回の観察会は、クビアカツヤカミキリの幼虫がどのような被害を出しているのかを見ていきたいと思います。
事前に注意事項を含めたクビアカツヤカミキリの被害と生態についての説明がありました。
サクラの幹には、成虫の脱出孔(楕円形の穴で、クビアカツヤカミキリが木の中から出てきた穴)やフラスが確認できます。(フラスとは、幼虫が出した木くずと糞が混ざったものです。)
サクラの幹から出ていたフラスを採集します。フラスはクビアカツヤカミキリだけではなく、ウスバカミキリ、コスカシバの幼虫も出すため、この後調べてみます。
採集したフラスを顕微鏡で観察しました。
今日見つかったフラスは、ほとんどがクビアカツヤカミキリでしたが、コスカシバのものもありました。
今年は壬生町で初めてクビアカツヤカミキリの被害が確認されました。
クビアカツヤカミキリの被害拡大を防ぐには、早期発見、防除を地域全体で行う必要があります。
今回の観察会では、クビアカツヤカミキリの幼虫による被害とフラスの見分け方について参加者は、熱心に話を聞きながら学んでいました。
ぜひ、クビアカツヤカミキリのフラスを見かけたら、おしえて下さい。
なお、テーマ展「クビアカツヤカミキリ~話題の害虫まるわかり~」の関連行事は下記の日程で開催される予定です。
展示解説
展示を見ながら、担当学芸員が見どころを分かりやすく解説します。
日時:2021年11月14日(日)14:00~15:00
講師:栗原 隆(当館学芸員)
会場:テーマ展示室
定員:20名
※参加費は無料ですが、館内を観覧するため、別途観覧料が必要です。
(自然課 永嶋)
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