7月19日(日)、館林市で観察会「クビアカツヤカミキリの成虫を探そう」を開催しました。
今回の観察会は、現在開催中のテーマ展「クビアカツヤカミキリ ~話題の害虫まるわかり~ 」の関連行事です。
クビアカツヤカミキリは、中国や朝鮮半島、ベトナムなどに生息する外来の昆虫です。幼虫は、サクラやモモ、スモモなどのバラ科の樹木内部を食べて枯らしてしまうことから、特定外来生物に指定されています。日本では2012年に愛知県で被害が確認され、栃木県でも2017年に足利市と佐野市で初めて被害が確認されました。
観察会の会場でもサクラの被害が確認されています。成虫は見つかるでしょうか。
栗原学芸員から注意事項とクビアカツヤカミキリとはどういう昆虫なのかの説明がありました。
みんなで、クビアカツヤカミキリを探し始めるとすぐに、サクラの幹や根元にフラスと呼ばれる幼虫が出した糞と木くずが混ざった円筒状のものが確認できました。
次の木へ移動すると、参加者がクビアカツヤカミキリの成虫を発見しました!
見つかったクビアカツヤカミキリはオス。オスは触角が体よりもはっきりとに長いのが特徴です。フェロモンをだしてメスが来るのを待っています。
捕虫網を使いクビアカツヤカミキリを捕獲します。
捕獲したクビアカツヤカミキリは薬品を使い駆除しました。クビアカツヤカミキリは特定外来生物に指定されているため、許可無しに生きたままの運搬、 飼育、 他の場所に放すこと等が禁止されています。
観察会をとおして、参加者は、クビアカツヤカミキリの危険性を学び、生態系を守ることの大切さを実感していました。
なお、テーマ展「クビアカツヤカミキリ~話題の害虫まるわかり~」の関連行事は下記の日程で開催される予定です。
●学芸員とっておき講座「クビアカツヤカミキリ~話題の害虫まるわかり~」※要予約。
外来種クビアカツヤカミキリの特徴や生態から、栃木県への侵入やその後の被害までお話しします。
日時:2021年9月19日 (土) 13:30~15:00
講師:栗原 隆(当館学芸員)
会場:研修室
定員:40名
●展示解説
展示を見ながら、担当学芸員が見どころを分かりやすく解説します。
日時:2021年8月14日(土)14:00~15:00
2021年9月12日(日)14:00~15:00
2021年11月14日(日)14:00~15:00
講師:栗原 隆(当館学芸員)
会場:テーマ展示室
定員:20名
※参加費は無料ですが、館内を観覧するため、別途観覧料が必要です。
(自然課 永嶋)
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