一部資料の入替および場面替えを行い、2月9日より後期展示が始まっています。展示も残すところ、あと1週間となりました。
令和の御大礼(即位の儀)では、占いにより悠紀地方に栃木県が選ばれ、御斎田は高根沢町に営まれました。大嘗祭の祝宴「大饗の儀」では、調度品として、悠紀・主基地方をモチーフにした悠紀・主基地方風俗歌屏風・洲濱(銀の飾りもの)が披露されました。
前期に引き続き、栃木の四季と名所が描かれた「悠紀地方風俗歌屏風」を特別展示しています。本県にて展示される貴重な機会ですので、名所にあわせて読まれた和歌と描かれた情景を是非ご堪能下さい。
後期にあらたに展示した展示資料
※出品一覧はホームページの「令和の御大礼」よりご覧になれます。
10 大正大礼記録 絵図 四
14 八雲御抄 第二
17 平兵部記 仁安三年
21 続日本紀 巻三十六
23 大嘗会記 天仁元年
担当学芸員のオススメはこちらです!
17 平兵部記 仁安三年 鎌倉時代 宮内庁書陵部蔵
平安時代の高倉天皇即位の際に行われた大嘗祭の記録資料です。鎌倉時代に藤原定家の指揮により書き写された資料とされています。とても綺麗な字に注目です!癖の少ない読みやすい文字で書かれています。また、資料の状態がとても良いことから大事に保管されていたことがうかがえます。
仁安三(1168)年十二月十日条、大嘗会悠紀所の目録に注目してみると、五尺の屏風が四帖、四尺の屏風が六帖とあるのが確認できます。
また、本文の屏風と和絵が描かれた屏風があるとしており、後者が風俗歌屏風ということがわかります。ほかにも御挿華・洲濱についての記載もありますので、じっくり探してみて下さい。
場面替えを行った資料
9 公事録附図 臨時公事之図 明治時代 宮内庁書陵部蔵
<大嘗会辰日 奏壽詞之図>
前期の展示は、大嘗会当日の夜、悠紀殿供饌のために天皇が悠紀殿に向かう姿を描いた場面でしたが、後期の展示では、辰の日悠紀節会で中臣氏が神代の物語にことよせて新たな天皇の即位を祝福する「天神の寿詞」(中臣の寿詞)を寿(ことほ)ぐ場面を展示しています。
20 舞楽図 明治時代 宮内庁書陵部蔵
<大嘗祭辰ノ日悠紀風俗舞之図>
前期の展示は雅楽を演奏する楽人達の図でしたが、後期展示場面は大嘗祭の悠紀節会の舞人の図を展示しています。
今回の展示は2月21日(日)までではなく、天皇誕生日の2月23日(火・祝)まで開催しています。
あっという間に、残すところ10日となってしまいました。是非、この機会をお見逃し無く!
※関連イベントの記念講演会及び学芸員とっておき講座は新型コロナウィルス感染予防・拡散防止のため中止となりました。
(人文課)
展示は、図録の中でもお楽しみいただくことができます。
※本展の図録(税込1,000円)はミュージアムショップにて販売中です。また、過去の図録も合わせて通信販売も行っております。
詳しくは、ミュージアムショップまでお問い合わせ下さい。
電話:028-634-1319
メール:tochitomo01@muse.pref.tochigi.lg.jp
コメント