学芸員とっておき講座「菌類の多様性~キノコと地衣類~」を開催しました

毎月第3日曜日は県博デー!

先月まで中止していた県博デーですが、今月から新型コロナ感染対策を実施しながら復活です。

マスクの着用や検温を実施したほか、講座の会場では換気を行い、間隔をあけて座っていただきました。

ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。

 

今回のとっておき講座は、「菌類の多様性~キノコと地衣類~」。

当館で菌類などを担当している坂井がお話ししました。

講座の内容を少しだけご紹介します。

 

まず、キノコについて。

キノコはどのように増えるのでしょうか。また、生きるために必要な栄養をどのようにとっているのでしょうか。

具体的に写真や動画を見ながら、いろいろなキノコについて解説していきました。

 

スジチャダイゴケは雨粒が当たった振動を利用して、胞子を飛ばします。

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カエンタケは食べると危険なだけではなく、触るのも危ないキノコ。

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近年、那須塩原市や大田原市で見つかっているマッティロロミケス・テルフェジオイデスは、生で食べても強い甘みを感じるスイーツキノコ。

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室内の壁から生えたチャワンタケは、生命力の強さを感じさせます。

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続いて、地衣類について。

地衣類は、菌類が藻類と共生している生物です。菌類が生きるための栄養を、藻類がつくっています。キノコはいつどこに生えるかわかりませんが、地衣類は一年中見ることができます。

 

よく見かけるウメノキゴケ。サクラの樹皮などによく着生します。

人の顔ほどの大きさになることも(顔写真は本日の講師、坂井です)。

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高い山に生育するリボンゴケは、その形がリボンさながら。

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あちこちに着生していて、大気汚染にも強いコフキヂリナリア。

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側溝のフタの隙間にも見られる、ヒメジョウゴゴケ。

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木の上から垂れるフジサルオガセは大人の身長ほどの長さがあるそうです。

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身近なところに、いろいろなキノコや地衣類が生育しています。

ちょっとだけ意識して、キノコや地衣類の多様性を感じてみてはいかがでしょうか。

 

次回の県博デーは、10月18日(日曜日)です。

とっておき講座は、「ここがちがうよ 土偶とハニワ」。テーマ展「土偶とハニワ」最終日と同日の開催です。

もう、土偶とハニワを間違えない!考古分野担当の馬籠がお話しします。

みなさまのご参加をお待ちしております。

 

(自然課 半田)