10月21日(日曜日)の県博デーに、キッズ・ツアーを行いました。
キッズ・ツアーは、いつものミュージアム・ツアー(定時解説)とは違った、お子様向けの解説です。
ご家族でご来館の際は、ぜひご参加下さい。
今回は、キッズ・ツアー「ぐるり。模様めぐり。~季節の植物~」を行いました。
私達は、色々な模様に囲まれて生活していますが、昔の人は模様に意味を込めることもありました。
今回は、四季を彩る植物に関する模様を、館内に探しに出かけます!
最初に、展示室2雑木林のジオラマに行きました。 雑木林は、人の手が少し入った自然です。
ジオラマでは、季節に因む植物の模様を探します。
桜が咲いているので、ジオラマは、春の様子です。
桜の模様には、物事の始まりや五穀豊穣の意味があり、季節を問わず、使われました。
ジオラマには、他にも模様に使われる植物があります。
雑木林は、人が手入れすることで、植物のバランスを保っていました。
しかし最近は山に入る人が減ってしまい、アズマネザサが増えて、荒れています。
笹は成長して、天に伸びる橋になると信じられていました。
笹は、生命力の強さ、真っ直ぐな姿が、日本人に人気で、七夕にも使われます。
次に、展示室1古代・中世で、別の植物を探します。
お寺の瓦や仏像に使われる蓮は、泥水を吸っても美しく咲きます。
その姿に、人はつらさや悲しさを乗り越え、前向きに生きる姿を見出しました。
蓮には、お寺からの大切なメッセージが込められていたのです。
今回は、特別にハスの標本を見てもらいました。
蓮は、花托が蜂の巣に似ていることから、名づけられたと言います。
展示室2岩石・鉱物コーナーでは、秋の模様に関わる植物を探します。
秋に、黄色に色づくイチョウは、末広がりの縁起が良い模様とされました。
イチョウは、ヒトが誕生する前からあり、博物館にはその化石が展示されています。
最後に、松の模様を紹介しました。松はおめでたい模様です。
昔の人は、冬も葉を落とさない松を長生きやおめでたいことを示す神の宿る木と信じていました。
正月に門松を飾るのは、神様が自分の家に下りてくる目印にするためです。
最後に、様々な種類のまつぼっくりを見てもらいました。
今日は、様々な植物に関する模様を見てきましたが、いかがでしたか?
館内には、他にも植物に関する展示がたくさんあります。
また博物館のある自然豊かな中央公園は、間もなく紅葉が美しい季節に入ります。
天気の良い日は、皆様お誘い合わせの上、ぜひご来館下さい。
博物館の教育広報課では、植物に関わる工作も行っております。
11月23日(金曜日)には「落ち葉ステンドグラスをつくろう」、12月23日(日曜日)には
「木の実クラフトをつくろう」を行います。
事前予約が必要ですので、ご希望される方は、お申し込みください。
皆様のご来館、お待ちしております。
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"キッズ・ツアー"は、毎月第3日曜日の13時30分から実施しています。
次回は、11月18日(日曜日)「神さまと仏さま」です。
また、第3日曜日は県博デー(博物館の日)として、キッズ・ツアーの他にも
たくさんのイベントを開催しています。
皆様のご来館をお待ちしております。
(教育広報課 解説員 中田)
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