みなさんこんにちは!
紅葉が美しい季節になりましたね。中央公園の紅葉も様々な色に染まっています。
紅葉をじっくり見て少し身体が冷えてきたら、のんびり博物館を見学されるのはいかがでしょうか。
10月16日(日曜日)の県博デーに、とちぎけんぱくキッズ・ツアーを行いました。
とちぎけんぱくキッズ・ツアーは普段の定時解説とは違った、
お子様向けの解説です。
たくさんのご来館、キッズ・ツアーへのご参加ありがとうございます!
10月1日からテーマ展「キノコの不思議」が開催されました。それにちなんで10月のキッズツアーはキノコについてのお話をしました。
キノコというとみなさんにとって身近なのは食べ物についてのイメージだと思います。
今回はあまり知られていない生き物としてのキノコのお話をしていきたいと思います。
キノコってそもそも何の仲間なのでしょうか?動物?植物?菌類?
実はカビなど菌類の仲間にあたります。
知ってる!という方が多いですかね。
ですが昔はキノコは植物の仲間として考えられていました。
「動物」と違って鼻と耳のような感覚器官を持たず、手足がないキノコは、昔は植物の仲間としてまとめられていました。花をつけないことから、「隠花植物」と言われていたようです。
しかし20世紀初頭にアメリカ生物学者のホイタッカーさんによって
生き物は栄養の取り方でさらに分けられるということが分かりました。
動物のように手足を使って獲物を捕獲せず、植物のように太陽から栄養をつくらないキノコは周辺の栄養を分解することから分解者、「菌類」と呼ばれるようになりました。
生き物は大きく3つに分かれてるんですね。
そして今度はキノコの体のつくりを見てみましょう。
私たちがキノコだと思っている部分は子実体と言います。
子孫を残すためにキノコの種のようなものである胞子をつくり、ばらまきます。
そして子実体の下には菌糸という根っこのようなものを張り巡らせて栄養分を分解、吸収しています。
まとめると
子実体...植物でいうと花のような部分
胞子...種子の部分
菌糸...根っこのような部分
となります。
少し植物と似ていますね。
テーマ展には様々な形、特徴のあるキノコがありますので是非ご覧ください。
次はスロープ展示へ移ります。
最後に森の中でのキノコの役割についてお話をしました。
菌類であるキノコは森の『掃除屋』と呼ばれています。
森にはたくさんの生き物がいます。
植物はたくさんの落ち葉を落としますね。そして枯れていきます。動物もやがて命が尽きた時、死骸になります。
それらはずっと無くならず、残ったままでしょうか。
森にそれらがいつまでも残っていないのは、キノコが『掃除屋』と呼ばれる理由は枯れた植物、動物の死骸を分解して土に返しているからです。
キノコが自然に返した土が新たに植物の栄養になり、そしてその植物を食べる動物へと繋がっているんですね。
目には見えないところでキノコは自然を支えています。
今回のテーマ展『キノコの不思議』や常設展示を通してキノコの新たな一面を知っていただければ嬉しく思います。
テーマ展『キノコの不思議』は2017年1月22日までの展示です。是非ご覧ください。
"キッズ・ツアー"は、毎月第3日曜日の13時30分から実施しています。
また、第3日曜日は県博デー(博物館の日)として、キッズ・ツアーの他にも
たくさんのイベントを開催しています。
みなさまのご来館をお待ちしております。
(教育広報課 荒川)
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