11月20日(日曜日)の県博デーに、キッズ・ツアーを行いました。
キッズ・ツアーは、いつもの定時解説とは違った、お子様向けの解説です。
子ども向けではありますが、大人の皆様も楽しめるような内容です。ご来館の際は、ぜひ足をお運び下さい。
今回は、「体験!1000年前のお買い物」を行いました。
当日、参加して下さった皆様、本当にありがとうございました。
私たちは、欲しい物がある時、買い物に出かけます。
今は、とても便利で欲しい物は、お店ですぐに手に入ります。
では、昔はどうしていたのでしょうか?
800~700年前(約1000年前)の買い物の様子を覗いてみましょう!
この頃、人々は「市」に買い物に出かけましたが、「市」は決まった日にだけ行われる、特別なものでした。
「市」は、どこにあるのだろう?
重い物は、どうやって運ぶのでしょう?
「市」では、どんなものを売って、どのように物を買っているのでしょう?
みんなで、絵を見て考えました。
「市」では、みんなに買いたい靴を探してもらいました。
私たちは、お金で買い物をします。
しかしお金は、昔からあったわけではありません。
お金がない時代は、どうしていたのでしょう?
お互いの欲しい物を交換して、買い物をしていました。
でもこの場合、お互いの欲しい物が合わないと交換できません。
800~700年前は、多くの日本人がようやくお金で買い物をするようになった時代です。
お金は軽くて、好きな物が買える便利な道具です。
では、昔のお金はどのような形だったのでしょう?
みんなで、昔のお金や市を見に行きました。
市は、栃木県にもありました。日光や足利にも「市」があったことが、昔の記録からわかります。
その中でも、下野市の下古舘遺跡は、「市」の様子がわかる貴重な遺跡です。
この遺跡は、市・墓所・お堂が一緒に建っていました。
「市」に、お堂や鳥居などが建てられることが多かったのは、買い物が神聖なものだったためとされます。
下古舘遺跡は、真ん中に道があり、そこを通って、たくさんの物が運ばれました。
遺跡から出てきたものを通して、私たちは当時の「市」の様子を知ることが出来るのです。
最後に遺跡から出てきた帽子、「烏帽子」を紹介しました。
中世の大人の男の人にとって、この帽子はとても大切でした。
昔の暮らしは、今とはずいぶん違います。
今、私たちが便利に買い物できるのは、昔からの工夫の積み重ねの上に、成り立ったものでした。
キッズ・ツアーで見学した場所は、常設展の中世コーナーの一部です。
博物館では、企画展・テーマ展も行っておりますので、ご家族でどうぞお越し下さい。
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"キッズ・ツアー"は、毎月第3日曜日の13時30分から実施しています。
次回は、12月18日(日曜日)「いろ~んな"石"みぃ~つけた♡」です。
また、第3日曜日は県博デー(博物館の日)として、キッズ・ツアーの他にも
たくさんのイベントを開催しています。
みなさまのご来館をお待ちしております。
(教育広報課 解説員 中田)
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