10月10日に開催された、益子町の学習イベント"文化財探検隊"の観察会「西明寺を歩いて植生を学ぶ」に講師として呼んでいただきました。
普段は地元の文化財を見て歩いているそうですが、今回は植物にスポットを当てて、西明寺のある高館山を歩きます。
境内前の駐車場から、立派なリンボクの木が見えます。
町の天然記念物で、県内でも数少ない生育地の1つです。
サクラの仲間ですが、9月頃白い小さな花が集まって穂のように立ち上がります。
今日は、花の時期には少し遅かったのが残念でしたね。
参加者の方が、リンボクの小さい株を見つけてくれました。
若い葉は縁がトゲトゲで、ヒイラギの葉みたいですね。
常緑樹で、一年中厚い葉をつけているところも、よく見るサクラと違いますね。
高館山は、シイとカシがまとまって生える、県内では数少ない場所の1つです。
西明寺の本堂近くでたくさん見られるスダジイは、林内からでも見分けがつきますが、わかったでしょうか。
道端のヒサカキ。
名前は、「サカキに非ず」からきているという説もあるとのこと。
意外な名前の由来に、参加者の皆さん驚きです。
少し登ると、シイ・カシの常緑広葉樹林からコナラなどの落葉広葉樹林に変わります。
林内も少し明るくなり、草木も落葉植物が増えてきました。
写真はコウヤボウキの花です。
頂上から少し降りたところに、白い幹が目立つブナが生えています。(残念ながら、写真には写っていません...)
ここは、ブナとスダジイがすぐ近くに生えている、珍しい場所です。
下山して、本日見られたカシとコナラの葉を並べてみました。
カシは、アラカシ、シラカシ、ウラジロガシ、ツクバネガシの4種を見つけることができました。同じような葉ですが、並べてみると違いが分かりやすいですね。
参加者の方は、ご自分のお庭に生えているカシはどれなのかと興味を持たれたようでした。
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