9月20日(日曜日)の県博デーに、とちぎけんぱくキッズ・ツアーを行いました。
とちぎけんぱくキッズ・ツアーは普段の定時解説とは違った、
お子様向けの解説です。
たくさんのご来館、キッズ・ツアーへのご参加ありがとうございます。
今回のタイトルは「タイムスリップ~○○をさがせ~」、
○○って、なんでしょう?
これを知れば、タイムスリップマスター☆
歴史研究者の第一歩が踏み出せるかもしれません。
まず、〇〇とは何か考えましょう。
私たちは過去のことが知りたいとき、本や教科書、新聞、
パソコンでホームページなどを読みます。
これらに共通することは、情報が「紙」に「文字」で書かれていること。
歴史は「文字」で書かれています。これが今回のテーマ。
(インターネットの情報は「紙」ではなく、パソコンやスマートフォン、
タブレットなどの画面に「表示」されます。
時代によって「何」に書かれるかは変化します。詳しくは後程。)
今回は、昔のことを知るために大事な手がかりとなる「文字」を
展示室の中で探します。
最初のタイムスリップは今から50~60年前。こんな昔の文字を見つけました。
この時代は家で電化製品がどんどん使われはじめた時代。
さまざまな電化製品を宣伝する広告が作られました。
このポスターが何を紹介するポスターなのか、みんなで考えました。
*答えはブログの最後に*
続いて、江戸時代にタイムスリップ。
江戸時代の農民は、字が読めたのでしょうか。書けたのでしょうか。
江戸時代の農村で行われた選挙(入れ札)に使われた選挙用紙を見ました。
おや、白紙の投票用紙がありますね・・・・・・どうして何も書かれていないのでしょう。
やっぱり字が書けないのかな、誰にも投票したくなかったのかな、
それとも遅刻してしまったのかな?? みんなで考えました。
すると歴史名探偵が登場、白紙の謎を華麗に推理してくれました。
白紙は「誰にも投票したくない」という意思の表れ。
「みんなの意見で代表を選ぶ」という民主的な政治が、
江戸時代の農村でも行われていたことを示す文字でした。
さらにタイムスリップは、室町時代・平安時代・奈良時代と続きます。
室町時代では、「 校 學 」という昔の文字を書いてみました。
この時代の文字は、左から右に書きます。
難しい「學」の字、よく書けましたね。
奈良時代は、(展示室では)紙に書かれた文字は見つかりません。
当時も紙はありましたが、大変貴重な物でした。
そして紙のかわりに便利に使われていたのは木簡、木です。
木は手に入れやすく、加工も簡単。
バインダー等がなくても、手軽に文字が書けます。
また刀子という道具で簡単に文字を消すこともできます。
当時は、税として地方からさまざまなものが運ばれていました。
木簡はその荷札として大活躍しました。
現代で木簡が見つかると、むかしその土地でどんなものが採れたのか、
どんなものを作っていたのかがわかります。
栃木県博でのキッズ・ツアーは1300年前でおしまいです。
でも・・・たとえばこんな文字が読めれば6000年前にも
タイムスリップできるかもしれませんよ。
いろんな博物館でタイムスリップしてみてくださいね。
次回のキッズ・ツアーは10月18日(日曜日)県博デーに14時から行われます。
タイトルは「古墳へGO!」、皆様のご参加をお待ちしております♪
*答え*
こちらは「掃除機」のポスターです。
掃除機を「育児の盲点」と結びつけた斬新な発想ですね。
新しい商品とそれに対する人々のまなざし(そして企業の努力)は、
時に的外れなこともありますが、豊かな国になろうとする歩みが
感じられます。
教育広報課 木村
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