突然ですが、みなさん今年は何の年かご存じですか?
2年前に行われた、第68会期国際連合総会で、次の2つのことが宣言されました。
一.12月5日を世界土壌デーとする。
二.2015年を国際土壌年とする。
というわけで、今年は国際土壌年なのです。
私たちが生きるために毎日食べている食糧。それを生産するための基盤が土なのです。
栃木県立博物館では、宇都宮大学農学部の平井先生のご協力のもと、春と秋に土の機能を知るための観察会を毎年行っています。
今年の様子を春秋あわせてお知らせします。
土を作っている生物を観察したり・・・
土が水をどれくらい保てるか実験したり・・・
このような土の機能についての観察会を5月30日に実施しました。
その続きとして、9月5日に、土が肥料によってどのように変化するかを学ぶ観察会を実施しました。
まずは、5月30日(左)と9月5日(右)の田んぼの様子を比べてみましょう!
実質3ヶ月で、こんなに稲が育つのですね!でも、よく見ると、右側の写真の田んぼは何か変ですよね?
まるで、田んぼに線を引いたように色分けがされています。
1枚の田んぼに品種が違うものが植えてあったり、肥料の与え方を変えてみたりすることで、このような違いが生まれます。
はじめは3粒のお米から、何粒になったのか・・・
1つの穂に100粒として数えてみます。
記録します。
今回は、「ゆうだい21」と「コシヒカリ」の2品種を、以下の4つの条件でそれぞれ育てました。
・肥料を与えない ・化学肥料を与え続ける ・たい肥を与え続ける ・有機栽培
「コシヒカリ」の結果でみると、「肥料を与えない」で育てたものは3粒が約1000粒に、「有機栽培」では3粒がなんと約2200粒にもなっていました!
肥料なしでも300倍以上になるとは驚きですが、肥料の与え方でこれほどまでに違いがでるとは・・・。
違いは作物だけにでるのではなく、土の手触りや匂い、色などにも現れてきます。まさに、土と肥料の微妙な関係ですね!
最後は根っこを観察をします。こちらにも肥料の与え方の差がでてくるのが観察できました!
今年の観察会は、大変多くの参加者に集まっていただき、ありがとうございました。
国際土壌年や、土壌について詳しく知りたい方は、以下のURLにアクセスしてみてください。
<国際土壌年2015応援ポータル>
http://pedologyjp.sakura.ne.jp/iys2015/
<日本土壌肥料学会>
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