モリアオガエル観察会が行われました

 宇都宮から見ると山の方は雲がかかっていたので、一雨降ったかな?と思いきや観察会当日(6月15日)の東荒川ダムの天気はからっとした曇り。人にとっては心地良い気温や湿度でも、カエルたちにとってはちょっと乾燥ぎみな天気です。さて、今回はたくさんカエルが見られるのでしょうか!?
 ライトの明かりを頼りにみんなで生き物を探します。暗い中、どこからどんなものが飛び出してくるのか、というちょっとドキドキな雰囲気が味わえるのは夜の観察会の醍醐味。

sagasu.JPG


 おっと、ここで足元の草むらにモリアオガエルの卵塊を発見しました!

rannkai.JPG

 モリアオガエルの卵塊といえば、水辺の上にある木の枝にぶら下がるように産み付けられていることで有名です。この場所は池に置いてある飛び石の間に草が生えている所で、卵塊が崩れればオタマジャクシが池に落ちていけるようになっています。この卵塊を見て「こんな足元に!?」と驚かれている方もいらっしゃいました。

otama.JPG

 写真のように卵塊の中にオタマジャクシが見えたものもありました!元気に動いていて、もう間もなく水の中へ旅立って行けそうな様子です。
 この池の周りでは、モリアオガエルの卵塊の他にもニホンアマガエル、カジカガエル、ツチガエル、モリアオガエルが観察できました。カジカガエルのカエルらしからぬフィー、フィー、フィーという高い鳴き声が印象的でした。
 別の池では、池の周りの木々に鈴なりになっているモリアオガエルの卵塊を見ることができました。

kansatu.JPG


そして、今まさに産卵中のカップルの姿も!

sanran.JPG


 卵塊を泡立てながらの産卵なので産卵が終わるまで早くても1~2時間はかかります。この卵を包む泡の正体はメスが膀胱(ぼうこう)に貯めた水と卵と分泌物を混ぜて泡立てたものだそうです。
 ここのカップルの他にも、木の上でメスを待つオスがあちこちで観察できました。こんな木の枝の先で・・・無事パートナーと巡り合えれば良いですね。


osu.JPG


 今回は近くで産卵シーンに出会えたラッキーな観察会となりました!参加して下さった27名の皆さん本当にありがとうございました。

話は変わりまして、今年の夏の企画展の紹介をさせていただきます。
第109回企画展 「こんなにあるよ!とちぎの鉱物~鉱山と鉱石のものがたり~」
会場:栃木県立博物館
会期:平成26年7月19日(土)~9月15日(月)
栃木県内の鉱山やその歴史をはじめ、県内の鉱山で産出する様々な鉱石を紹介します。お楽しみに!

また、今年の夏は佐野市でカエルの移動博を開催します!
地域移動博物館 「カエルくんたち!!大集合!!」
会場:佐野市郷土博物館
会期:7月12日(土)~8月31日(日)
知っていそうで知らないカエルたちの秘密をたっぷりご紹介します。こちらもお楽しみに!


(自然課:渡部)