2013年08月25日

テーマ展「とちぎのシャジクモ・フラスコモ」最新展示情報　4.ミルフラスコモ

今回のテーマ展では、生きているシャジクモ・フラスコモも展示しています。現在シャジクモ、カタシャジクモ、ミルフラスコモ、ニッポンフラスコモ、チャボフラスコモ、ホンフサフラスコモ、ジュズフサフラスコモ、キヌフラスコモ、ヒメフラスコモの9種を展示中です。この中から見頃の種類を紹介します。

ミルフラスコモ

ミルフラスコモは、小枝が1～2回分枝しますが、最終枝が短くなることが多く、一見枝分かれしていないように見えるため、シャジクモと間違われることがあります。生殖器のつく結実枝が塊状になるのが特徴です。
栃木県では、広く水田に生育しますが、中干しの早い地域では少ないようです。環境省RDBでは絶滅危惧Ⅰ類に指定されていますが、栃木県では比較的ふつうに見られるため、栃木県版レッドリスト(改訂版2011)では要注目とされています。
水槽の中で、キラキラ輝いた結実枝が見ものです。

今回のテーマ展では、栃木県内で確認されているシャジクモ・フラスコモ類をすべて展示しています。遅ればせながら、以下に栃木県産シャジクモ・フラスコモ類を紹介します。
シャジクモ属
シャジクモ　Chara braunii Gmelin
イトシャジクモ　Chara fibrosa agardh subsp. gymnopitys zaneveld
カタシャジクモ　Chara globularis Thuillier var. globularis
フラスコモ属
チャボフラスコモ　Nitella acuminata A. Braun ex Wallman var. capitulifera (Allen) Imahori
アレンフラスコモ　Nitella allenii Imahori var. allenii
ミルフラスコモ　Nitella axilliformis Imahori
ジュズフサフラスコモ　Nitella comptonii J. Groves
コフラスコモ　Nitella confervacea Braun
ヒメフラスコモ　Nitella flexilis (Linnaeus) C. Agardh var. flexilis
チュウゼンジフラスコモ　Nitella flexilis (Linnaeus) C. Agardh var. bifurcata Kasaki
キヌフラスコモ　Nitella gracilens Morioka
ホソバフラスコモ　Nitella graciliformis J. Groves
ヒナフラスコモ　Nitella gracillima Allen var. gracillima
キヌイトフラスコモ　Nitella gracilis Agardh
フラスコモダマシ　Nitella imahorii R.D. Wood
ニッポンフラスコモ　Nitella japonica Allen
セイロンフラスコモ　Nitella megaspora (J. Groves) Sakayama
サキボソフラスコモ　Nitella mucronata (A. Braun) Miquel
ホンフサフラスコモ　Nitella pseudoflabellata A. Braun var. pseudoflabellata
ハデフラスコモ　Nitella pulchella Allen
（自然課：富永）

投稿者 ： 自然課 ｜ カテゴリー ： テーマ展