テーマ展「水を描く」が始まりました!

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

「あなたは水をどんな風に描きますか?」
そう聞かれたら、うーん、と多くの方が悩んでしまうのではないでしょうか。
水は色も形もさまざまに変化するので、画家たちにとっても難しい画題だったことでしょう。とはいえ、腕の見せ所でもあったはずです。
今回のテーマ展「水を描く」では、画家たちが描いた水の表現を、4つの種類に分けて紹介しています。このブログでも4回に分けて展示作品を紹介していきたいと思います。

まず第1回目は、
望月玉川の「霧降滝図」。
栃木県のみなさまにはお馴染みの日光3名瀑の1つ、霧降の滝を描いた作品です。
この作品の水の描き方を見てみましょう。

望月玉川「霧降滝図」

ここでは、水を線で表現しています。画面奥、上の方からまっすぐに流れ落ちる水は長い線を、手前、滝壺付近で岩にぶつかりながら流れていく水は短い線を使って描いています。一見しただけでは霧降の滝とはわからないくらい、滝壺に近づいた構図がとても大胆で、水しぶきがこちらに飛んできそうです。

今回の展示作品のうち、掛軸では最も大きな作品です。この作品の前に立つとなんとも清々しい気持ちになります。暑い夏にぴったりの作品です。
水を線で表した作品はほかにも展示しています。実際に会場に足を運んで画家たちの工夫を感じ取ってみてくださいね!

「水を描く」は9月8日(日曜日)までの開催です。
8月3日(土曜日)には展示解説、8月10日(土曜日)には講座をご用意しています。詳細はテーマ展特設ページで確認してくださいね♪

(人文課 瀬戸口)