2013年06月01日
観察会「生きている土~その世界を探る」を行いました。
2013年6月1日に、観察会「生きている土~その世界を探る」が行われました。
すでに恒例となったこの観察会では、私たちの生活を「支える」土について、その役割と大切さを、宇都宮大学農学部の平井英明先生、並びに学生の方々と一緒に勉強しました。
まずは、林の中に分け入って、土の断面を観察しました。
深くなるにつれて、土の色や固さはどのように変化するのか。堀った穴の中に入って、近くで見たり、触ってみたりしながら一生懸命観察していました。
土の断面を観察している様子です。
観察した結果をスケッチしました。
次に、積もっている落ち葉を一枚一枚はがすように掘っていき、落ち葉が分解される様子や、住んでいる生きものたちの観察をしました。
落ち葉が分解されていく様子と、落ち葉の下にいた「ゾウムシ」の仲間の拡大写真
一見落ち葉が積もっているだけに見えた林の中の地面にも、ミミズやクモ、ヤスデやダンゴムシなど、驚くほどたくさんの生物がすんでいました。
しかし、土の中にこんなにたくさんの生物がすめる場所があるのでしょうか。
そこで、土の中に空間(空気)がどれだけあるかを調べるために、ラップで包んだ土に水中で穴を開け、出てきた空気の量を計るという実験をしました。
穴を開けると、空気が出てきました。
その結果、100mℓ分の土の中に、約30mℓ分もの空気が含まれていることが分かりました。この空間と空気を利用して、土の中にたくさんの生物が暮らしているのですね。
そして、土の役割の中でも、特に私たちの生活に直結するものを学ぶため、田植えの体験をしました。
田植え体験の様子です。
今回植えた苗は、お米3粒で1株です。この3粒のお米が、土の働きによって秋には一体何粒になるのでしょうか。それを調べる観察会も、今年度の秋に「土と肥料の微妙な関係~実験田の作物生育状況を観察しよう」として企画しています。また、今回の「生きている土」、「土と肥料の微妙な関係」は、来年度も実施する予定です。普段はあまり気に留めることのない土の大切さについて学ぶことのできる機会となりますので、ぜひぜひご参加ください。
(自然課 小暮)
投稿者 : 自然課 | カテゴリー : 自然部門活動記録