去る9月8日土曜日に、宇都宮大学農学部附属農場にて、観察会「土と作物を観察しよう」が行われました。
宇都宮大学農学部の平井英明先生や学生の方々の指導の下、有機肥料を使い続けた土と化学肥料を使い続けた土の様子の違いや、それぞれの土で育てられた稲の違いなどを勉強しました。
今回観察した稲のうち、有機肥料を使い続けて育てた方は、6月に行われた観察会「土のひみつをさぐる」にて田植え体験をした際に植えたものです。
この稲を使って、有機肥料を使い続けた土で育った稲と化学肥料を使い続けた土で育った稲との違いを調べました。
まずは、それぞれの稲について穂や米の数、穂の長さを調べました。
6月に植えた苗は1株3本(米3粒)でした。さて、1株に一体どれだけの米が実ったのでしょうか。実際に数えてみたところ………なんと平均して1500粒以上もありました。つまり6月に植えた米1粒が、500倍以上に増えたことになります。
また、化学肥料を使い続けた土で作った稲の方が1株の米の数は多いようでした。
今度は、有機肥料の土と化学肥料の土の違いはどうなのか、実際に触って調べてみました。
普段あまり触れる機会のない田んぼの土を触りながら、「こっちの方が軟らかいね。」「べちゃべちゃだ。」「クサイ!」など、色々な感想が飛び交っていました。
その他にも、それぞれの稲の根を比べたりもしました。太さや長さ、色などをじっくりと観察していました。
最後に、私たち一人が1年間に食べる量の米を作るには、どれくらいの広さの田んぼが必要なのかを調べてみました。
一人が1年間に食べる米の量は、田んぼのおよそ1㌃(100㎡)、つまり10m四方です。写真で見ると、大体巻尺を持って田んぼの両端に立っている二人に囲まれた部分です。宇都宮大学附属農場の水田の広さは7.2ヘクタール(720アール)だそうなので、こんなに広い田んぼでも、720人が食べたら1年間でなくなってしまう計算になるとは驚きです。
本観察会は、6月の「土のひみつをさぐる」とともに、来年度も行う予定です。興味がありましたらぜひ参加して、土と作物の不思議さ、大切さを感じてみてください。
(自然課:小暮)
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