栃木県内の希少種調査に行ってきました(植物編)

 先週、5月27日に調査員の方に案内してもらい、ある植物の調査に行ってきました。
この時期はその植物の花がちょうど咲く時期だそうです。

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 向かったのは県内某所の池です。この池の上流側にある湿地に行きました。


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 湿地には上流から写真のような小川が流れ込んでいます。


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 そのため、足元はかなりぬかっています。


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 草や木が生い茂り、普通だったらあまり入りたくない場所です。けれども、目的の植物は
この中にあるそうです。よく目をこらすとヤブの中にそれらしき白いものが見えます。


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 近づいてみると、やはり白いものは探していた植物でした。この植物はカザグルマという名前です。

 たぶん、この花によく似たものを見たことがあるという方はたくさんいらっしゃると思います。
カザグルマは、一般的にクレマチス、または鉄線などと呼んでいる植物と同じ仲間なのです。
直径13cmにもなる、大きく美しい花を咲かせます。

 このカザグルマですが、近年個体数が減少しており、栃木県のレッドデータブックで準絶滅
危惧種とされています。これは、カザグルマの生育地である湿地や小川などの環境が開発
によって消失していることにあります。
 

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 この湿地には、あちらこちらにカザグルマの花が咲いていました。嬉しいことに、ちょうど花が
盛りの時期に来たようです。


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 ヤブの中でも負けじと木によじ登っているカザグルマ。これからも、カザグルマが見られるような
環境がなくならないで欲しいものです。

 カザグルマは、博物館の常設展で6月20日まで標本を展示をしますので、興味をもたれた方は
ぜひ見に来てください。

                                                 (自然課 齊藤)