2010年02月12日
民俗資料撮影の“裏側”見せます!(「初午行事とシモツカレ」編)
現在、民俗部門では、デジタルコンテンツとして平成24年に公開することを目指して、
映像・音声資料の整理と採録を始めています。
栃木県に特徴的、あるいは無くなってしまいそうな、生業、伝統工芸品、
民俗芸能、年中行事、郷土料理、民話、民謡・民舞などを扱いますが、
その内、「箕作り」と「初午行事とシモツカレ」については、すでに撮影が進んでいます。
その撮影の裏側を少しご紹介したいと思います!
今回は、「初午行事とシモツカレ」の撮影についてです。
栃木県内には、伝統的な年中行事を守り、今も古くからのやり方で続けている
貴重なお宅があります。
そのお宅に協力をしていただき、撮影しました。
シモツカレは、栃木県とその周辺(福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、茨城県それぞれの一部)に
特徴的な郷土料理で、初午にお稲荷様などに奉納する食べ物です。
主に大根、人参、大豆(節分の豆まきに使ったもの)、新巻き鮭の頭、酒粕などを煮込んで作ります。
このシモツカレと赤飯をワラツトに入れて、奉納するのです。
シモツカレの材料の一つである大根を家の近くの川で洗う様子を撮影していますが、
足場が悪いため、カメラマンが川に落ちないようにスタッフがしっかり支えなくてはなりませんでした。
シモツカレと赤飯を入れたワラツトとともに、笹に旗をつけて奉納します。
その笹を採りにいく様子を撮影しています。
初午当日は、朝5時前から釜で赤飯を炊きます。まだ暗い中撮影にお邪魔しました。
こうした大変な行事を続けている方は、本当に貴重な存在となってしまいました。
奉納する場所の一つに、屋根の上があります。
下からでは良い映像が撮れないので、車の上から撮影しました。
今後、このように苦労し、ご協力いただいて撮った資料を編集して、
皆様が気軽に見ることのできるコンテンツを作っていくのです。
まだまだ先が長いですが、乞うご期待!です。
(人文課 宮田)
投稿者 : 人文課 | カテゴリー : 民俗部門活動記録