スズメバチを観察・採集 自然課・昆虫部門

皆様の博物館のイメージとはどんなものでしょうか?
展示以外にも、いろいろな観察会を行ったりしていますが、今日は仕事の一端をご紹介します。

博物館では来年度の8月後半から、スズメバチの展示を行います。
そのため、昆虫部門担当者(2人)は大忙しです。
なぜならこの10月いっぱいぐらいでスズメバチの活動が終わってしまうからです。
「怖いから」「刺されたら…」などと危惧してられません。
さぁ大変、スズメバチ探しに今日も野山や市街地を縦横無尽に走り回ります。
(一部誇張表現がありますがご了承下さい)

とある晴れた日、
お邪魔したのは真岡市にある根本山自然観察センター。
今日の狙いは

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世界最大のスズメバチ、オオスズメバチ!大きさは4cmを超えます!

なんとかしてオオスズメバチの巣を探して、どのように生活しているのかを見たい。
写真に納めたり、最終的には採集して、展示したい!
そのためにはスズメバチにマークをつけて、巣に帰るところを追いかけようということに。

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まずは他の昆虫をササの先につけて、樹液をなめているオオスズメバチを呼びます。
樹液よりも魅力的らしく、すぐにササに移ってくれます。

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すごい勢いでかみくだき、肉団子にしてしまいます。そばにいるとバリバリと音が聞こえます。
成虫は液体状のものしか食べられません。この肉団子は巣にいる幼虫のエサになります。

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ほんの2~3分ほどで肉団子完成。

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そして巣へ飛び立つ。
エサにしたバッタ(クルマバッタモドキ)の胸の部分をごっそりと持って行ったのがわかります。

さて、あとはスズメバチにマークをつけなくてはなりません。
しかし、相手はオオスズメバチ。やはり恐怖心はぬぐえません。


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しかし、意を決してスズメバチの胸と腹の間を糸で軽く縛ります。

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とれないように二重に結びます。

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糸の先には軽い紙がついていて、飛んでいくオオスズメバチを見失いにくくしてくれます。

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実はこんな距離で観察してるんです。

あとは後を追うだけなんですが…どうもうまくいきません。
紙が大きすぎるのか、気になるようで糸を切ってしまったり、肉団子をなかなかつくらなかったりと失敗続きです。
また、うまく飛んでくれても、追うのも一苦労です。
野を越え、山を越え、林の上や池なんかもスズメバチはスイスイですが、私たち人間にはそうもいきません。
成功してオオスズメバチの巣を発見しましたら、またブログで紹介します。(自然課:福田)