栃木県立博物館では、令和2(2020)年2月から3月に、活動・研究発表会「あつまれ!自然好き」とテーマ展「あつまれ!自然好き―ポスター発表―」を開催します。

 "栃木県内で、動植物や化石・地質など自然に関する観察や調査を行っている団体や自然環境の保全活動を行っている団体に、その活動内容や成果を発表してもらおう。そして、自然に関心を持つたくさんの方にその発表を聞いていただこう"、という企画です。

活動・研究発表会「あつまれ!自然好き」
日時 令和2年2月23日(日)10:00~16:30

テーマ展「あつまれ!自然好き:ポスター発表」
会期 令和2年2月1日(土)~3月1日(日)

現在、発表団体募集中です。
募集締切は11月24日(日)。

詳しくはこちらをご覧ください。

(募集要項PDFファイル)
(募集要項Wordファイル)

(申込書Excelファイル)

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 前回平成31年2月の活動・研究発表会「あつまれ!自然好き」に参加したのは12団体。小学生から大人まで、様々な年代の人たちが、動物、植物、鉱物と幅広いテーマで発表しました。

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 昨年度のテーマ展「あつまれ!自然好き:ポスター発表」では、自然系テーマ展示室で9団体による9件の発表がありました。

(自然課)

みなさまこんにちは!

今月の13日は中秋の名月...十五夜です。みなさまはお月見を楽しまれるのでしょうか。

栃木県立博物館では、9月8日の日曜日に、「まゆ玉でお月見うさぎをつくろう」を行いました。

絹糸の材料になるまゆ玉を使って、お月見にぴったりなうさぎの置物を作りました。


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気に入った大きさや形のまゆ玉を選んでもらって

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つくり方を見ながらうさぎとお立ち台を整えていきましょう!

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自分だけのかわいらしいうさぎができました!

参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。


次回の博物館でやってみよう!は10月26日(土)の「わかぴったん」です。

宇都宮とも深い関係を持つ、百人一首の世界を楽しく体験してみましょう。

こちらは、予約不要で当日参加することができます。

みなさま、ぜひお越しください。

(解説員:中田・矢野)

9月7日(土曜日)、宇都宮大学附属農場にて、観察会「カレーに変身!米物語~土ってすごイネ~」を行いました。

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普段、何気なく食べているお米ですが、みなさんは1合に何粒のお米が入っているか知っていますか?

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今回は、1合(150g)のお米を数えるのは、大変なので、5gのお米を数えてみました。

たった5gですが、意外と大変です!「米粒が小さい!米粒が多い!」

結果は、だいたい250粒でした。つまり1合(150g)は、7500粒です。

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お米を数えた後は、田んぼで稲の観察を行います。

田んぼに出る前に、苗、稲、稲穂、モミ、茎、無肥料、堆肥、化学肥料、について、みんなで確認しました。

では、いざ!田んぼへ

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田んぼでは、無肥料、堆肥、化学肥料の3種類の田んぼで育てた稲を観察します。

一株分の茎の数を数えたり、

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モミの数を数えたりして、3種類の稲を比べてみました。

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無肥料の茎は、9本、堆肥は11本、化学肥料は14本。

モミを数えた結果、

無肥料は、稲一株で1080粒、堆肥は、稲一株で1430粒、化学肥料は、稲一株で2030粒。

無肥料だと、米1合分は7株くらい必要となります。

堆肥だと、6株くらい、化学肥料では、4株くらい。

でも、よく考えてみましょう。

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これだけの稲を育てるには、たくさんの「よい土」が必要です。

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最後に、お米1合とレトルトカレーを食べて終わりとなりました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

(自然課 吉田)

学校との連携事業を行っています

9月になり、学校の教育活動も本格的に再スタートしました。

博物館も子どもたちの教育の一助となるべく、さまざまな体験や講座を館内外を問わず行っています。

今週は、さっそく館内の体験活動プログラムとして

【昔をしらべる(石臼・水桶体験)】

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【化石ひろい】

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を行い、

出前授業で【十二単や鎧の着付け体験】

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を行っています。

今後も子どもたちにとって、有意義で思い出に残る活動をしていきたいと思います。

※学校との連携事業の一部を館内でも体験できます。

9月28日(土)古墳時代の衣装を着てみよう

10月13日(日)十二単を着て見てみよう

を行います。両方とも14:00~15:30の時間内に行っており、1回の体験時間は約5分で参加料は無料です。

博物館でお待ちしております!

みなさん、虫から生えるキノコをご存じですか?「冬虫夏草」と呼ばれています。

8月31日(土曜日)、現在行われている「冬虫夏草-虫から生える不思議なキノコ-」の展示解説が行われました。

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担当は、山本学芸嘱託員です。(彼は、小学生から冬虫夏草を研究し続けています!)

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45名の方が熱心に解説を聴いてくれ、京都からはるばるご来館いただいた方もいらっしゃいました。

解説終了後、たくさんの質問もありました。

「冬虫夏草」の魅力が伝わりましたでしょうか?

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テーマ展「冬虫夏草-虫から生える不思議なキノコ-」の開催は、9月23日(月曜日・祝日)までです。

栃木県で初めて発見されて、名前がついた貴重な「冬虫夏草(テッポウムシタケ)」も見ることができます。

まだご覧になっていない方は、ぜひご来館ください!

(自然課 坂井)

講座「昆虫標本をつくろう」を行いました

8月10日に、昆虫標本作製の講座を行いました。

はじめに、佐野市や栃木市などで問題になっている、特定外来生物クビアカツヤカミキリについての話をしました。

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このカミキリムシは、幼虫がサクラやモモなどの木を内部から食べて、枯らしてしまいます。
このままではお花見ができなくなったり、桃が食べられなくなったりするかもしれません・・・
その前に、たくさんの目で見つけて、サクラやモモを守りましょう!

次に、クビアカツヤカミキリが配られ、みんなで手に取って大きさや色を見てみました。
思っていたより大きい?小さい?どんな色をしている?など、実物を見てみるとよくわかります。

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さて、いよいよ標本づくりのスタートです。
まず、クビアカツヤカミキリにまっすぐ針を刺します。針を刺す位置は、中脚と後脚の間くらい、右利きの人は右のはね、左利きの人は左のはねです。
針を刺したら、平均台(下の写真、階段状の台です)を使って虫の高さを揃えます。下の写真の平均台には5つの穴が開いていて、同じ穴に針を刺すと高さが同じになるようになっています。虫の高さが同じだと、たくさんの標本を観察するときに便利です。

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次に、脚や触角の形をピンセットで整え、必要に応じて針で押さえます。どんな形にするか、特に決まりはありません。ですが、左右が同じ形になっていると、きれいな標本になります。

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脚や触角を整えたら、採集した時の情報が書かれたラベルを標本のそばに針で刺しておきます。
「いつ」「どこで」採集されたものなのかが標本にとっては一番大事な情報です!

標本づくりがうまくなるコツは、たくさんの標本を作ることです。そのために、コガネムシやカミキリムシ、さらにはスズメバチなどの中から、好きなものを選んで標本を作りました。

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中でも、カブトムシやクワガタは大人気です。しかし、ものによって大きさはバラバラ・・・
なので、選ぶ順番をみんなで話し合って決めました。

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発泡スチロールの上に、次々と標本が作られていきます。
中には7つも8つも標本を作った子がいました。

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発泡スチロールが標本でいっぱいになり、みんな満足していますが、実は、標本づくりはこれで終わりではありません。家に持ち帰ってから続きがあります。
まず、1か月くらい標本を乾かします。
乾燥したら、発泡スチロールから針を抜きます。しかし、ここで一つ注意があります。標本は、乾燥すると壊れやすくなるので、壊さないように気を付けて針を抜かなければなりません。針を抜く手順は、①まず脚や触角を固定するときに使った針を抜く。②次に標本に刺さっている針を標本ごと抜く。です。
針を抜き終わったら、そばに刺しておいたラベルを昆虫の下に刺して、昆虫標本は完成です!

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みんなの標本が無事に完成しますように。

(自然課:鈴木)

9月のミュージアムツアーのご案内

当館では9月に以下の展示を開催いたします。

★企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」7月13日(土曜日)~9月23日(月曜日・祝日)

★テーマ展「冬虫夏草―虫から生える不思議なキノコー」7月13日(土曜日)~9月23日(月曜日・祝日)

★テーマ展「栃木の畑作―麻・麦・かんぴょう―」7月13日(土曜日)~9月23日(月曜日・祝日)

★テーマ展「小泉斐にいたる道―下野の画人を育てた近江商人 島﨑雲圃―」8月24日(土曜日)~9月23日(月曜日・祝日)

 


9月のミュージアムツアーのスケジュールについては以下のとおりです。

※ミュージアムツアーは13時30分から開催しております。

※土曜日、日曜日(第3日曜日を除く)、祝日のみの開催です。なお、第3日曜日はキッズ・ツアーを開催します。

9月1日(日曜日)  テーマ展「冬虫夏草―虫から生える不思議なキノコ―」

9月7日(土曜日)  企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」

(9月7日は、14時から15時まで、学芸員によるテーマ展「小泉斐にいたる道―下野の画人を育てた近江商人 島﨑雲圃―」の展示解説もございます)

9月8日(日曜日)  テーマ展「小泉斐にいたる道―下野の画人を育てた近江商人 島﨑雲圃―」

9月14日(土曜日) 企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」

9月15日(日曜日) キッズツアー「キノコどんな子ふしぎな子」

9月16日(月曜日・祝日) テーマ展「小泉斐にいたる道―下野の画人を育てた近江商人 島﨑雲圃―」

(9月16日は、14時から15時まで、学芸員による企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」の展示解説もございます)

9月21日(土曜日) テーマ展「栃木の畑作―麻・麦・かんぴょう―」

9月22日(日曜日) 企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」

9月23日(月曜日・祝日) 企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」

9月28日(土曜日) スロープ展示

9月29日(日曜日) 展示室1


※テーマ展・スロープ展示は約20分、

 キッズ・ツアーは約30分、

 企画展は約40分の解説を予定しております。

☆キッズ・ツアーとは?☆

通常のミュージアムツアーとは異なり、お子様向けに毎回内容をかえて解説を行います。

解説場所については、当日の館内の掲示板や館内放送にてお知らせいたします。

 

また、9月の休館日は、

2日(月曜日)、9日(月曜日)、17日(火曜日)、24日(火曜日)、30日(月曜日)です。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

8月25日に、開催中のキノコと地衣類展の記念講演会が行われました。「アマチュアが切り拓くキノコ学」と題して、栃木県在住の浅井郁夫さん(日本菌学会会員)にお話しいただきました。

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多くの方は、キノコの「研究者」と言えば大学の先生のような職業として研究を行う人々を想像するのではないでしょうか?しかし実は、本職ではキノコに関わることなく、仕事以外の時間を割いて研究にいそしむ「アマチュア研究者」と呼ばれる方々が存在しています。今回お話しいただいた浅井さんは正にそのような研究者の一人です。

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浅井さんとキノコとの関わりは食べることを目的としたキノコ狩りに始まります。しかし、図鑑では同定できないキノコの多さに次第に気づき、その名前を知りたいという思いから学会に入会されました。そうしてキノコに関わるうちに、純粋に学問的興味としての関心が深まり、とうとう高価な顕微鏡を購入するに至ったそうです。そしてキノコ観察を続けるうちに、コウボウフデ(下の写真)というキノコが担子菌類ではなく子嚢菌類だったという大きな発見をされ、論文を学術誌に英語で発表されました。今回はその発見に至る経緯を、裏話も含めて盛りだくさんの内容で語っていただきました。

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 タイトルは「キノコ学」でしたが、分野を問わず生物系のアマチュア研究者がもつ可能性を、改めて認識できた非常に有意義な講演でした。浅井さん、どうもありがとうございました。

(自然課 山本)

みなさんこんにちわ!

8月16日金曜日に博物館でやってみよう!「着て見て書こう!見学新聞」を行いました。

こちら「夏休み宿題応援企画!」ということでいつもの博物館でやってみよう!とは一味違い、終わった後も引き続きお家でも今回の体験を基にやっていただくことで更に立派な作品が出来上がります。

皆さまに宿題のヒントになれば幸いです。


はじめに見学新聞の作り方についてお話させていただきました。

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説明にあわせて大きな見学新聞の見本を見ていただきました。

自分が見学して分かったことを大きくまとめたり、クイズにしたり、絵を描いたり写真を貼ると見た目にも楽しいレポートになります。

それではさっそく展示室を見学しましょう!今年は皆さんに企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」を見ていただきました。

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まず大きなキノコや地衣類の模型を見ていただきました。見たことあるかな?この2つはどんな生き物なんだろう。

みなさん真剣にお話を聞いてくださいました。

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見たことがあるキノコが出てきて皆さん興味津々です。

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あまり聞いたことけれど、実は身近な地衣類もどんな生き物なのかわかると面白いですね。

今回は企画展担当の坂井学芸員もお話ししました。楽しい菌類の一面に大人の方も夢中になって聞いてくださいました。

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みなさんしっかりメモをとっていました。

それではメモを基に自分の新聞を書いてみましょう。

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メモしたことをまとめていきました。写真を貼ったり、絵を描くと楽しくて見やすい新聞になります。

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今回は企画展「キノコと地衣類―菌類って不思議!―」についての見学新聞をかいていただきましたが、

夏休みを利用して博物館の他の展示や、博物館以外の場所でもわかったことをメモして、自分だけの新聞をどんどんつくってみましょう!

勉強になりますし思い出にもなりますね。


次回の「博物館でやってみよう!」は

9月8日日曜日「まゆ玉でお月見うさぎをつくろう」です。

こちらは予約不要で当日参加することができます。皆さまぜひお越しください。

(解説員:細谷・荒川)

みなさんこんにちは!

博物館のある中央公園では、セミたちが一生懸命鳴いています。

先日の8月18日(日曜日)に行われた県博デーで、キッズツアー「あたまの骨をくらべてみよう!」を行いました。

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その様子を少しご紹介しますね!

体を支えたり、心臓や脳など大切なものを守ったりしている「骨」。

今回はその中でも、あたまの骨に注目してみました!

6種類の動物のあたまの骨を、何の動物の骨かはまだ内緒にして、一緒に観察してもらいながら、考えてもらいました。

まず、目、鼻、耳(の穴)の場所を確認。

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よく見るとつなぎ目(縫合)があって、たくさんの骨がパズルみたいに組み合わさって、あたまの骨になっています。

目に注目してみると、私たちのように正面を向いているものや、横向きのものが。それぞれどんないいことがあるかな?

口先の長さも比べてもらいました。

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口先が長いと、その分においを感じる部分(細胞)がたくさん並ぶことができるので、鼻が良くなります。

私たちは、口をぱくぱくしながら耳の上のあたりを触ると、筋肉が動きます。でも、あたまの上の方は動きません。

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でも、動物たちのあたまの骨の上のところを見ると、骨がでっぱっている(縫合がもり上がっている)動物もいて、そこからしっかり筋肉(側頭筋)がつきます。かむ力が強そうです。

あごの関節と歯(口)の位置が同じ高さの動物は、ハサミみたいにカットできそうです。

あたまの骨の後ろ側を見てみると、首の骨が横につくものはもり上がっていて、首からの筋肉がくっつきやすいようになっています。でも、首の骨が下向きに付くものは、あまりしっかり支えなくて良いからか、あまりもり上がっていませんでした。

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歯もよく見てみると、尖っていたり、犬歯が大きかったり、私たちに似ていたり・・・それぞれ特徴的です。何を食べるのかな?

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ここまで観察してきたことをもとに、展示室で実際に動物たちの剥製を見ながら、どの骨がどの動物か当ててもらいました。

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今回のあたまの骨は、ツキノワグマ・カモシカ・キツネ・タヌキ・テン・ニホンザルでした。

そして最後に、あらためて骨を触ってもらいました!

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もっと骨に興味を持ってもらえたかな?

参加してくださったみなさま、本当にありがとうございました!!

 

次回9月15日(日曜日)のキッズツアーは、「キノコどんな子ふしぎな子」です!

キノコって何者なのかな!?いろいろなキノコのふしぎを見てみよう!

みなさま、ぜひお越しください!

 

そして・・・もっと骨について知りたくなった方にお知らせです!

2020年3月14日(土曜日)~6月14日(日曜日)

テーマ展「骨が語る動物の秘密」が開催されます!

楽しみにお待ちください♪♪

(解説員 杉山)