毎月第3日曜日は県博デー!

5月16日(日)、学芸員とっておき講座「しゃべる押し葉標本」を開催しました。押し葉標本が何を語り、教えてくれるのか、当館の星学芸員が紹介します。

学芸員とっておき講座は、現在開催中の企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」の関連行事です。

まず、標本ができるまでのお話です。

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採集した植物を整形して乾燥させ、台紙に貼ります。台紙には、押し葉と共に採集した日付や場所を記したラベルも貼ります。このラベルもとても重要な語り部です。

このように完成した押し葉標本が、当館には約20万件収蔵されています。

さて、いよいよ標本が何を語っているのか、というお話です。

こちらのオナモミの標本は「あったこと」を教えてくれています。

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今では、ほとんど見られなくなったオナモミですが、1967年に鹿沼市で採集された標本があることで、栃木県にオナモミが存在していたことを物語っています。

次は、「個性」を語る標本です。

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たくさんのグンナイキンポウゲの標本を比べることで、葉の形や花びらの形など特徴を詳しく調べることができます。

とてもよく似ているグンナイキンポウゲとオオウマノアシガタ。その違いは、花びらのつけ根の形だそうです。標本が1mmくらいの小さな個性を教えてくれました。

ほかにも、沼が埋め立てられる前に採集された標本は、現在はなくなってしまった沼やその周辺の湿地がどのような「環境」であったかを語ります。「分類」の基準となる標本はタイプ標本と呼ばれています。行方不明となっていたタイプ標本が当館で発見されたお話もありました。

星学芸員は、「標本と対峙すると、いろいろと語りかけてきてくれます。本当に奥が深い世界なんですよ...」としみじみされていました。

参加された皆さんも、標本の世界を楽しまれたご様子でした。

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ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

開催中の企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」では、押し葉標本のほかにもいろいろなことを語る、博物館の収蔵資料がたくさん紹介されています。

開催期間は6月27日(日)までとなっております。皆様のご来館をお待ちしております。

今後の企画展関連行事は、下記の日程で開催される予定となっております。

● リレー講座「収蔵資料じまん話」 ※13時30分~15時、要予約
5月23日(日曜日) 「収蔵資料じまん話4~民俗編~」

● 展示解説 ※14時~15時
6月6日(日曜日)

● 学芸員とっておき講座 ※13時30分~15時、要予約。
6月20日(日曜日) 「美術工芸収蔵資料じまん話」

● 新収蔵庫ガイド ※両日とも11時~12時、13時30分~14時30分の2回開催、要予約
6月12日(土曜日)、6月13日(日曜日)

***

次回の県博デーは、6月20日(日)。

学芸員とっておき講座は、「美術工芸収蔵資料じまん話」です。

県博デーには、コンサートやクイズにチャレンジ、キッズツアー、百人一首読み札ぬり絵とイベントがたくさん!ぜひ、博物館に遊びに来てください♪

キッズツアー「めざせ!鳥はかせ」を行いました。

皆さん、こんにちは!

新緑の眩しい季節になったと思ったら、もう梅雨めいてきましたね。

先日の5月16日の県博デーにキッズツアー「めざせ!鳥はかせ」を行いました。

その様子を少しだけ紹介します。


まず、展示室2で身近なヒヨドリや、冬鳥のオナガガモ、夏鳥のオオルリなどの話をしました。

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次にスロープに移動して、鳥のさえずりを聞いたり、雑木林のところで鳥を探したりしました。

フクロウや、オオアカゲラ、ウグイス、キビタキなどいろいろな鳥を見つけることができました!

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先ほど雑木林で探したオオアカゲラを近くで見てみました。

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最後に、どうして鳥は飛べるのか、その秘密をみんなで一緒に考えました。

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皆さん、真剣な眼差しです。

ニホンジカの骨とオオハクチョウの骨の重さを持って比べてみたら...

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ニホンジカの骨は152グラム、オオハクチョウの骨は47グラムでした。

オオハクチョウの骨のほうが、ニホンジカの骨より約100グラムも軽いのですね。

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鳥の骨について観察したら、丈夫で軽いということがわかりましたね。

フクロウの羽も実際に持って見てみました。

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鳥の羽も、丈夫で軽いことがわかりました。

最後に、クイズをしてキッズツアーおしまいです。

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鳥が飛べる秘密、楽しく考えることができたでしょうか?


参加していただいた皆さん、ありがとうございました。

次回のキッズツアーは、6月20日(日曜日)「収蔵庫のたからもの」です。時間は14時~14時半までです。

皆さまのお越しをお待ちしております。

解説員 細谷

5月9日(日曜日)、リレー講座「収蔵資料じまん話3~動物編②~」を開催しました。

リレー講座は、現在開催中の企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」の関連行事のひとつです。毎回、分野ごとの「宝」を各担当者が解説します。
今回は第3回目、担当は林学芸部長です。脊椎動物分野の宝についてのお話でした。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

 

講座の様子をご紹介します。

入場時には手指のアルコール消毒を実施しました。また、間隔に余裕をもって着席していただき、お話を聞いていただきました。

今回ご紹介するお宝は、3つ。

1つ目は、ニホンカワウソの胎子です。

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動物園などで飼育されているカワウソは、コツメカワウソ。ニホンカワウソは、かつて本州・四国・九州に分布していましたが、現在は絶滅してしまったと考えられています。

こちらの標本は、出産直前まで発育した2頭の子カワウソの液浸標本です。桐箱の中に収められていたため、退色せずに色が残っています。目は開いていませんが、水かきが発達していること、爪が生えていること、体に毛が生えていることなどがわかります。

また、箱に書かれた文章を見ると、今から137年前の明治17年に、群馬県前橋市の利根川沿いでメスのニホンカワウソが捕獲されたこと、そのお腹から取り出された胎子であることがわかります。

この標本は、毎週日曜日限定で実物が展示されています。どのような標本なのか、どのようなことがわかるのか。ぜひ、実物をご覧になってご確認ください!

 

2つ目は、五九豪雪で大量死したニホンジカの骨格標本です。

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1983年から1984年にかけて、全国的に大雪に見舞われました。この冬の記録的な豪雪が五九豪雪です。この影響で大量死したニホンジカを博物館が引き取り、全身骨格標本を製作しました。その数、238個体。

ニホンジカの全身骨格標本として残されているものは少なく、さらに短期間に大量の個体が集まっているコレクションは貴重です。

これらの標本を調査したところ、全体の半分以上が生後1年以内の子ジカであったこと、成獣ではオスとメスの比率が25であったことなどがわかりました。体が小さくて弱い子ジカがたくさん死んだこと、オスとメスでは、やはり体が小さいメスのほうが死にやすかったことがうかがわれます。

また、歯に注目してみると、個体によってすり減り具合に違いがあることがよくわかります。一部が展示されているので、展示室で見比べてみてください。

 

3つ目は、栃木県産カモシカの骨格標本です。

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ニホンジカが短期間に集められた標本であるのに対し、こちらは1982年の開館から40年近く継続して集めた、全身骨格標本です。128個体あります。

カモシカの角は生え変わらず、一生伸び続けます。1年ごとに角に溝ができるため、角を見ると年齢がわかります。

当館の骨格標本を調べると、メスは26歳、オスは16歳が最高齢であることがわかりました。また、これらの標本を調べることで、有害物質等の蓄積状況の経年変化などがわかる可能性があります。

 

最後に、林さんからの問いかけです。どういったものが「宝」なのでしょうか。

皆様はどう思うでしょうか。「宝」の基準とはなんでしょうか。

 

林さんの考えは、「ある資料が『宝』かどうかは、それを見る人、扱う人の発想次第」。

どの資料がどのような意味を持つかは、その時の考え方や技術に縛られている。しかし、アイディアや今後の技術革新により、無限の可能性がある、と話していました。

 

現在開催中の第129回企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」では、各学芸員が選んだ「宝」を展示しています。たくさんの収蔵品の中から、いろいろな発想で厳選した「宝」を、ぜひ実際にご覧ください。また、企画展の関連行事は以下の日程で開催を予定しています。

 

リレー講座「収蔵資料じまん話」 1330分~15時、要予約
5
23日(日曜日) 「収蔵資料じまん話4~民俗編~」

展示解説 両日とも14時~15
5
15日(土曜日)、66日(日曜日)

学芸員とっておき講座 ※両日とも1330分~15時、要予約。
5
16日(日曜日) 「しゃべる押し葉標本」
6
20日(日曜日) 「美術工芸収蔵資料じまん話」

新収蔵庫ガイド 両日とも11時~12時、1330分~1430分の2回開催、要予約
6
12日(土曜日)、613日(日曜日)

 

みなさまのご参加をお待ちしております。

(自然課 半田)

ナスヒオウギアヤメ鑑賞会を開催しました!

みなさん、こんにちは。さわやかな風が心地よい季節になりましたね。栃木県立博物館が併設する栃木県中央公園でも、木々の緑が鮮やかです。

その栃木県中央公園の日本庭園にて、5月9日(日曜日)、「ナスヒオウギアヤメ鑑賞会」を開催しました。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。

この鑑賞会は、栃木県中央公園と栃木県立博物館の共催事業です。毎年恒例の行事でしたが、昨年は中止になってしまったため、今回は2年ぶりの開催です。 

ナスヒオウギアヤメは、那須御用邸の近くで発見された、ヒオウギアヤメの変種です。種子はできず、中央公園では丁寧に管理をしながら株分けによって増やしています。

 

鑑賞会の様子を少しご紹介します。

はじめに、ナスヒオウギアヤメや、他のアヤメ類の特徴などを紹介しました。

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続いて、実際に花に近づいて観察。

鉢植えされたアヤメとナスヒオウギアヤメに触れながら、違いを体験していただきました。

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中央公園のアヤメとナスヒオウギアヤメは、ちょうど見頃を迎えています。ナスヒオウギアヤメは、「昭和大池」のふちにも植えられており、「かえで橋」からもご覧いただけます。

中央公園をお散歩される際には、ぜひご覧ください。

 

(自然課 半田)

5月8日(土)に、企画展記念特別対談「ゾウムシから見た自然・標本・博物館」を開催いたしました。この講座は、4月24日(土)より開催中の第129回企画展「収蔵庫は宝の山! ~博物館の資料収集活動~」の関連行事です。対談者は、東京大学名誉教授の養老孟司氏と当館の昆虫担当の栗原隆学芸員です。当日は、134名の参加者がありました。

コロナウイルス感染拡大防止のための対策として、参加者にはマスクの着用、手指のアルコール消毒、検温等の協力をお願いしました。さらに、会場の入口ドアは全て開放し、場内には空気清浄機を設置すると共に、座席は指定とし、グループ間は距離を空けることを徹底しました。

はじめに、当館の近藤真寿館長から、当館の紹介と、対談者の経歴の紹介がありました。

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対談が始まると、養老氏からは、まずゾウムシに魅了され現在まで研究を続けてきた経緯についての話がありました。また、ゾウムシには甲虫の中でも多くの種類が存在し、分からない点が数多くあり、それが魅力であることが語られました。

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「研究・調査を続けているヒゲボソゾウムシは、生息している地域によって色や形などに違いがある。その理由の一つとして、現在の日本列島が形成される以前は、いくつもの島に分断されていたことがあり、ヒゲボソゾウムシはそれぞれの島で独自の進化を遂げたことが考えられる。そのため、今後も日本各地での調査が必要となってくる。」

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「一方、自分たちだけでの調査は容易ではなく多大な時間がかかる。そのため、研究を進めるにはすでに各地で採集された標本を調べる必要がある。栃木県立博物館の収蔵庫には栃木県産のヒゲボソゾウムシの標本が保管されており、研究に役立てている。」

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ゾウムシの生態説明や採集の様子、成果を踏まえた話に参加者の方々はメモをとり聞き入っていました。なかなか聞けない養老氏と栗原学芸員の研究の話に興味・関心がわく面白い話でした。

今後の129回企画展「収蔵庫は宝の山! ~博物館の資料収集活動~」の関連行事は下記の日程で開催される予定です。皆様のご参加をお待ちしております。

●リレー講座「収蔵資料じまん話」 ※13:30~15:00で予約が必要です。

5月23日(日) 「収蔵資料じまん話4~民俗編~」

●展示解説 ※両日とも14:00~15:00。

5月15日(土)、6月6日(日)

●学芸員とっておき講座 ※すべて13:30~15:00で予約が必要です。

5月16日(日) 「しゃべる押し葉標本」

6月20日(日) 「美術工芸収蔵資料じまん話」

●新収蔵庫ガイド ※予約が必要です。

6月12日(土)①11:00~12:00 ②13:30~14:30

6月13日(日)①11:00~12:00 ②13:30~14:30

(自然課 永嶋)

みなさんこんにちは!

4月29日の木曜日に、博物館でやってみよう!「扇ぬりえ体験」を行いました。前回に引き続き、たくさんの方にご来場いただきました。ありがとうございました♪

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次回の博物館でやってみよう!は、5月30日日曜日「昔の暮らし体験①石臼・薬研」です。小学生対象のイベントで、14時から15時半までの開催です。ご予約は不要ですので、ぜひお気軽にご参加ください。皆様のお越しをお待ちしております。

教育広報課 解説員

5月2日(日)に、リレー講座「収蔵資料じまん話2~動物編①~」を開催いたしました。
第129回企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」の関連行事の一環で、リレー講座の第2回目になります。
今回の講師は、昆虫を除く無脊椎動物担当の南谷学芸員です。
参加者には、手指のアルコール消毒や間隔を空けた着席をお願いしました。
また、室内の換気をよくするためにドアは開けたままで行われました。

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はじめに、①標本を集め、②標本を使って調査し、③企画展などで標本を展示し、④観察会などで県民の皆様に還元する、という当館の4つの基本方針について、お話がありました。

つぎに、魅力的な「お宝」の紹介です。
じまんの収蔵資料は、、、
・世界で唯一、栃木県立博物館が収蔵するヤミゾヤマミミズ
・世界三名宝のオオサマダカラ、シンセイダカラ、サラサダカラ
・かつて360万円の価格がついたこともあるリュウグウオキナエビス
・世界最大のエビ、アメリカンロブスター
・学術的に大切な役割を持つミヤマツチカニムシのタイプ標本
などなど、たくさんの「お宝」の紹介がありました。

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これらの収蔵資料は、なぜ、じまんの「お宝」なのでしょうか?
学術的に大切な役割を持つものや、過去の分布情報を物語るために大切なものなど、収蔵資料は、それぞれ役割があるそうです。

収蔵資料は、生物がそこに存在した確実な証拠です。
例えば、将来、気候変動などの影響を受けて、ごく当たり前の種もいつか絶滅してしまうかもしれません。
また、国内外の外来種がいつ侵入してきたのか、という証拠になることもあります。
だからこそ、たくさんの種類と数を集め、標本として残しておくことが大切です、というお話がありました。

今回は、数点しか紹介されませんでしたが、一点一点に物語があるそうです。
収蔵資料は、すべて大切な「お宝」、という素晴らしいまとめの言葉で、講座は終了しました。

講演後は、担当者いちおしの「お宝」である貝、ミミズ、エビなどの標本をご覧いただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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今回のリレー講座のような、第129回企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」の関連行事は下記の日程で開催される予定です。皆様のご参加をお待ちしております。

●企画展記念特別対談 ※聴講には予約と当日の観覧券が必要です。現在、満席です。
5月 8日(土)13:30~15:00 「ゾウムシから見た自然・標本・博物館」
              対談者:養老孟司氏と当館学芸員

●リレー講座「収蔵資料じまん話」 ※すべて13:30~15:00で予約が必要です。
5月 9日(日) 「収蔵資料じまん話3~動物編②~」ニホンカワウソ、ニホンジカなど
5月23日(日) 「収蔵資料じまん話4~民俗編~」

●展示解説 ※両日とも14:00~15:00。
5月15日(土)、6月6日(日)

●学芸員とっておき講座 ※すべて13:30~15:00で予約が必要です。
5月16日(日) 「しゃべる押し葉標本」
6月20日(日) 「美術工芸収蔵資料じまん話」

●新収蔵庫ガイド ※予約が必要です。
6月12日(土)①11:00~12:00 ②13:30~14:30
6月13日(日)①11:00~12:00 ②13:30~14:30

(自然課 森嶋)

 開催中のテーマ展「長沼氏から皆川氏へ~皆川文書でたどるその足跡~」と「新収蔵庫ができました!」の入館者数が、本日1万人を超えました!

 

 記念すべき1万人目は、宇都宮市在住の三森旬さんです。

 企画展「収蔵庫は宝の山!」を見るためにご来館されたとのこと。「自分が1万人目になるとは思わなかった」と驚いていました(*^^*)

 テーマ展「長沼氏から皆川氏へ」の担当者、山本享史学芸員から記念品として調査研究報告書「「皆川文書」長沼氏から皆川氏へ~皆川文書でたどるその足跡~」や藤原秀郷缶バッジ3個セット、みーたんストラップ(いずれもミュージアムショップで販売中!)などが贈られました。

 おめでとうございます!

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 そして今回のセレモニーはなんと2本立て!

 テーマ展が2本開催中だから、お祝いも2倍になりました。

 

 記念すべき11人目は、宇都宮市在住の山本絵里さんと恵吾くん親子です。恵吾くんが動物や恐竜が好きで、毎週のように博物館に来てくれているそうです。恵吾くんからは「嬉しい!最高!」と、満面の笑みでコメントをいただきました(∩´∀`)

 テーマ展「新収蔵庫ができました!」の担当者、林光武学芸部長から同じく記念品が贈られました。

 おめでとうございます!

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 テーマ展「長沼氏から皆川氏へ」の会期は59日(日曜日)までと残りわずかとなりました。担当者の研究の成果が凝縮された濃い~展覧会となっておりますので、お見逃しなく!

 テーマ展「新収蔵庫ができました!」は627日(日曜日)まで開催中です。同時開催中の企画展「収蔵庫は宝の山!~博物館の資料収集活動~」(~627日)も一緒にご覧になることで、博物館の秘密の宝箱(収蔵庫)についてまるっとわかるようになっています!

 ご家族やご友人とお誘いあわせの上、ぜひお越しください!

 皆さまのご来館をお待ちしています!!

 

(人文課 深沢)


キッズツアー「ネズコレフレンズ」を行いました。

みなさん、こんにちは!

5月になり、爽やかな季節になりましたね。

中央公園の散策や、博物館のご来館も、ぜひお気軽にいらしてください。

  

5月1日土曜日に、いつもは県博デーに行うキッズツアーを開催いたしました。

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

当日の様子を少し、ご紹介します。

  

今日の「ネズコレフレンズ」は、ネズミのお話です。

ネズミは、みんなもよく知っている動物ですが、特別に博物館の資料を近くでじっくり見ながら、お話をしました。

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歯の特徴や、体の様子など、頭の骨や仮剥製を、観察します。

  

次に、展示室に移動して、ネズミの仲間を見たり、「天敵」というネズミを食べる動物を紹介しました。

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歴史の展示室では、30万年前の湖の地層から、ヒメネズミの化石が見つかった話や、弥生時代の高床式倉庫にネズミ返しがついていた話をしました。

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最後に、みんなでネズミの気持ちになってみましょう、ということで、昔話の「おむすびころりん」を、マイネズミを選んで一緒に楽しみました。

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ネズミのお話、楽しんで聞いてもらえたなら、嬉しいです。

  

次回のキッズツアーは、5月16日の日曜日に、「めざせ! 鳥はかせ」を行います。

どうして鳥はとべるのかな? バードウォッチングをしながら考えてみよう。

この日は県博デーで、ほかにも楽しいイベントをたくさん行います。

皆さまのご来館を、お待ちしております。

  

  

(教育広報課 解説員)

4月25日(日)に、リレー講座「収蔵資料じまん話1 ~地学編~」を開催いたしました。この講座は、4月24日(土)に始まったばかりの第129回企画展「収蔵庫は宝の山! ~博物館の資料収集活動~」の関連行事の一環で、第1回目のリレー講座になります。今回の講師は地学編ということで、古生物担当の河野学芸員と岩石・鉱物担当の吉田学芸員です。当日参加を含めて合計18名の参加者がありました。参加者には、手指のアルコール消毒や間隔を空けた着席をお願いしました。また、室内の換気をよくするためにドアは開けたままで行われました。

まず、河野学芸員から、博物館収蔵の古生物資料とその収集・整理・活用について紹介がありました。

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はじめに、当館の古生物資料について、現在、県内産化石4543点、県外国内産化石867点、外国産化石2723点、合計8133点が収蔵されていると紹介されました。

これらの資料の収集方法として、採集、寄贈、購入(作製も含む)があります。採集は野外で化石資料を直接採取する方法で、採取した化石を博物館で丁寧にクリーニングして標本が完成します。寄贈・購入は企画会議で審議された後に外部の資料評価委員会で承認されて実行されるそうです。収集された化石資料は、小型資料は資料棚の中に収納されますが、大型資料はクッション材を巻いて保管されています。

そして、当館じまんの化石資料が紹介され、その裏話や最新の成果を踏まえた話に参加者の方々は聞き入っていました。

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じまんの化石資料

・翼竜 クテノカスマ (ドイツ ゾルンホーフェン産)

・アンモナイト クラナオスフィンクテス (益子町大平産)

・アンモナイト クレヴィセラス (佐野市葛生町産)

・恐竜 エドモントサウルス (アメリカ産)

・トリの化石 孔子鳥 (中国遼寧省北票産)

・クジラの産状レプリカ ナガスクジラの仲間 (宇都宮市下岡本町産)

・オオガネクジラ (那須烏山市大里産)

これらの収蔵資料は、展示解説や学校への貸し出しセット、地域移動博物館など展示・普及教育活動で活用されています。

続いて、吉田学芸員から、岩石・鉱物資料の収集・保管方法、そして逸品の資料について紹介がありました。

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岩石・鉱物分野の資料では、レプリカの作製はなくすべて実物である点が古生物分野と大きく異なります。収蔵されている資料は、現在では採取・購入できない良質で貴重な資料が多いそうです。当館には、岩石資料1178点、鉱物資料2917点が標本番号を付けられて収蔵されており、収蔵庫内の写真を見ながら資料の保管の様子が紹介されました。

その後、じまんの岩石・鉱物資料が、様々な裏話とともにユニークに紹介されました。

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じまんの岩石・鉱物資料

・閃亜鉛鉱 (秋田県尾去沢鉱山産)

・デザートローズ (チュニジア産)

・水晶 (栃木県富井鉱山産、山梨県乙女鉱山産)

・紫水晶 (栃木県野洲鉱山産、メキシコ産)

・自然金 (オーストラリア産)

・珪亜鉛鉱 (栃木県野門鉱山産)

・黄銅鉱 (栃木県足尾銅山産)

最後に、この収蔵資料を用いて開催したこれまでの展示や鉱物の撮影について簡単に紹介がありました。

講座が終わった後には河野学芸員と吉田学芸員に質問をされる方の姿もみられました。当館の逸品資料だけでなく学芸員活動の裏側をわかりやすく知ることができ、化石・岩石・鉱物に興味・関心がわくような面白い話でした。

今回のリレー講座のような、第129回企画展「収蔵庫は宝の山! ~博物館の資料収集活動~」の関連行事は下記の日程で開催される予定です。皆様のご参加をお待ちしております。

●企画展記念特別対談 ※聴講には予約と当日の観覧券が必要です。
5月8日(土)13:30~15:00 「ゾウムシから見た自然・標本・博物館」
              対談者:養老孟司氏と当館学芸員

●リレー講座「収蔵資料じまん話」 ※すべて13:30~15:00で予約が必要です。
5月2日(日) 「収蔵資料じまん話2 ~動物編①~」貝やミミズなど
5月9日(日) 「収蔵資料じまん話3 ~動物編②~」ニホンカワウソ、ニホンジカなど
5月23日(日) 「収蔵資料じまん話4 ~民俗編~」

●展示解説 ※両日とも14:00~15:00。
5月15日(土)、6月6日(日)

●学芸員とっておき講座 ※すべて13:30~15:00で予約が必要です。
5月16日(日) 「しゃべる押し葉標本」
6月20日(日) 「美術工芸収蔵資料じまん話」


●新収蔵庫ガイド ※予約が必要です。
6月12日(土)①11:00~12:00 ②13:30~14:30
6月13日(日)①11:00~12:00 ②13:30~14:30

(自然課 北野)