椿椿山筆 四愛図       
 天保13年(1842) 当館
人文系テーマ展

植物画の楽しみ
~絵で感じるボタニカル今昔~



開催期間:
令和6(2024)年
  10月5日(土曜日)
~11月24日(日曜日)
展示概要
 “Botanical”—ボタニカルは、「植物の、植物性の、植物学の」といった意味の言葉です。近年では、ファッションや美容、インテリアの分野を中心に《ボタニカル》と銘打った商品やキャッチコピーをよく目にします。このような《ボタニカル》ブームは、例えば「おしゃれ、癒し、身体によさそう」などといった植物の見た目や効用がもたらすイメージを背景にしていると考えられます。つまり、人々が植物に対して何らかの期待感を抱いている表れとも言えるでしょう。
 こうしたことは現代に限ったものではなく、古来、人間は植物に興味をそそぎ、採集・栽培して、実生活に役立てるのみならず、植物から何かを感じ、愛でることで、植物から得た豊かなイマジネーションを詩歌や絵画などに表現してきました。本展では、江戸時代以前の日本絵画を中心に、近現代の植物図鑑を含めた絵画作品を通して、今も昔も変わらず人々を惹きつける植物の魅力に迫ります。描き手が植物から何を感じ取り、それをいかに写し、表現しているのか、そうしたことにも思いを馳せながら、さまざまな植物画をお楽しみいただければ幸いです。
展示構成
    はじめに
    第1章 かたちをみつめて
         植物学のまなざし
         描き写すよろこび
    第2章 植物にたくされたイマジネーション
        花鳥(犬も猫も!)の楽園 四季のめぐり
        墨(モノクローム)の植物
    特集 花を愛でる~菊花展によせて~
  
関連事業
 担当学芸員による展示解説
  本展示を観覧しながら、担当学芸員がわかりやすく解説します。
  開催日 令和6(2024)年10月19日(土曜日)・令和6(2024)年11月9日(土曜日)
  時 間 14時00分~14時30分
  場 所 当館展示室2
  定 員 20名
  ※参加費は無料ですが、館内を観覧するので、別途観覧料が必要です。

 学芸員とっておき講座「植物画の楽しみ」
  開催日 令和6(2024)年11月17日(日曜日)
  時 間 13時30分~15時
  場 所 当館講堂
  定 員 150名
  ※聴講無料。予約不要。
主な展示資料

   
植物界の博物誌
G・H・V・シューベルト著/モリツ・ヴィルコム編
『植物界の博物誌』増補第4版(1887年初版) 当館(伊澤一男氏寄贈)
       
大日本植物誌 原色日本のスミレ
東京帝国大学理科大学植物学教室編纂
『大日本植物誌』第1巻第1集
明治33年(1900) 個人
浜栄助著・筆『原色日本のスミレ』
(昭和50年(1975)初版)原画
当館(神山隆之氏寄贈)
   
藤図
谷文晁派筆 藤図 
文化14年(1817)3月23日写生 個人
        
橡木図
小泉斐筆 写生帖
江戸時代(19世紀) 当館

桃果綬帯鳥図 一笑図
戸田忠翰筆 桃果綬帯鳥図
江戸時代(19世紀) 当館
谷文晁派筆(原本:沈南蘋) 一笑図
江戸時代(19世紀) 個人
        
千代田之大奥
揚州周延筆 『千代田之大奥』観菊
明治28年(1895)初版 当館
        
墨梅図
仲安真康筆 墨梅図
室町時代(15世紀)当館
        
竹図屏風
谷文晁筆 竹図屏風
文化10年(1813)当館
   
出品一覧
お問い合わせ
教育広報課 028-634-1312 (直通)